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タニケイ式シャドーイング

シャドーイングとは?

英語の音声を聞いて、そのすぐあとにShadow(影)のようについて発話する英語のトレーニング方法です。音声だけを聞いて、英文のスクリプトは見ないで、行います。

音声をしっかり聞いて、それをそのまま真似をしようとすることで、リスニングのための集中力が格段にアップします。また、実際に口に出して話し続ける練習をすることで、英語らしい発音やイントネーション、リズムで、スムーズに話せるようになります。

シャドーイングは同時通訳の基礎訓練法として30年以上前から使われていますが、最近では一般の英語学習者の中でも、効果があがるトレーニング法として注目されています。

シャドーイングの効果

(1)リスニング力アップ!

英語の音声を止めずに流して、それを少し遅れて真似し続けるので、リスニング用の集中力が高まります。また、英語の音声を聞いてそのまま真似をするので、「正しい英語の音」が身に付きます。その音と言葉とをしっかり結びつけることで、「知っている言葉なのに聞き取れなかった言葉」が聞き取れるようになります。

(2)スピーキング力アップ!

できるだけ遅れないように音声について発話をする練習をすることで、スムーズに話せるようになります。また、イントネーション、アクセント、リズム・スピード、音と音のつながり部分の変化(リエゾン・リダクション)などを意識しながら真似をすると、とても英語らしいスピーキングができるようになります。

(3)発音がきれいになる!

余計な発音をしていると、どんどん音声から遅れてしまいますので、たとえば子音の後に余計な母音を足さないように注意したり、単語と単語がつながって音が脱落する(リダクション)場合も、それを意識して練習をします。それによって、きれいな英語らしい発音が身に付きます。

こんな人におすすめ!

英語のリスニング力・スピーキング力を伸ばしたい方ならどなたでも、初心者から上級者まで、おすすめのトレーニング方法です。

特に、これまで英語をあまりやってこなかったが、社会人になって英語が必要になった、英語をやり直したくなった、という英語学習初心者の方々には、ぜひ早めにシャドーイングトレーニングを取り入れて、「本当に使える英語」を最初から目指していただくことをオススメします。

まずTOEICのスコアを上げてから、実践的な英会話を練習していこう、というのは、遠回りです。シャドーイングで、TOEICのハイスコアも、実践で使える英語力も、一緒にモノにしてしまいましょう。

また、英語のテストには自信があるが、実際にネイティブの英語を聞いたり、会話したりするのは苦手、というベテラン英語学習者の方々は、映画やドラマを使ったナチュラルな会話を中心にシャドーイングを数ヶ月続けていただければ、その「英語テスト対応力」を「実践的な英語力」へシフトさせることができます。

自分のレベルが上がっていくのに応じて、シャドーイングに使う教材のレベルを上げていけば、ずっと使えるトレーニングです。英語力を上げていきたい方はどなたも、ぜひ、シャドーイングを取り入れてみてください。

「タニケイ式シャドーイング」とは?

私自身、2009年に会社で受けた英語研修でシャドーイングに出会って、3ヶ月間のシャドーイングトレーニングで自分の耳と口が変わっていくのを実感し、「そうか、筋トレと同じなんだ!今までやっていた、効果の上がらないリスニング練習とは全く違う!」とまさに「目から鱗」の体験をしました。

そして、その直後に受けたTOEICで、リスニングパートが「聞き取れる」という実感を初めて持つことができ、リスニング満点を取ることができたので、シャドーイングは本当に効果のあるトレーニング法だと思っています。

しかし、これだけ効果があると話題になっているにもかかわらず、周りでシャドーイングを続けて、効果を実感している人は多くありません。その理由は、しっかりシャドーイングの効果を出すには、「正しい方法」と「続ける工夫」が必要だからだと思います。

「正しい方法」とは?
・自分に合う教材を使うこと(自分のリスニングレベルより少し上のもの)
・苦手な箇所をしっかりポイント練習すること
・しっかり音を聞いて真似をすること
・意味を理解してからシャドーイング練習をすること

「続ける工夫」とは?
・いきなりシャドーイングをしないこと(準備をしてからシャドーイング)
・効果を実感できる教材を使うこと(難し過ぎる&易し過ぎる教材はダメ)
・飽きたら違う教材に変えること
・毎日の習慣にしてしまうこと(できるだけ毎日30分)
・自分に厳しくなりすぎないこと(30分できない日は数分でもOK)

私自身も、最初は続けるのが大変でしたが、少し工夫をして、3ヶ月のトレーニングを継続して、大きな効果を実感できました。その独自のシャドーイングトレーニング法を、ぜひたくさんの方に知っていただいて、シャドーイングで楽しく英語を続けられる人を増やしたい!と思い立ち、「タニケイ式シャドーイング」という形でお伝えしています。

「タニケイ式シャドーイング」の特徴

「タニケイ式シャドーイング」にはこんな特徴があります。

(1)続く&挫折しにくい

これは、セルフトレーニングで効果を出すために、一番大事なことです。良いトレーニングも続けられなければ効果は出ませんから。「タニケイ式シャドーイング」が「続く&挫折しにくい」のは、以下の理由があります。

・ステップを踏んでシャドーイングに入っていくことで難しさを減らしている
・ちょうど良いレベルの教材を使うことで、効果を実感しやすい
・つまづいたときのリカバリ方法がある

今までシャドーイングを全くやったことのない方はもちろん、やってみたけれど続かなかった方、効果を実感できなかった方も、ぜひトライして、違いを実感してください。

(2)実践で使える英語力が身に付く(TOEICにももちろん役立ちます)

このトレーニングは単なるテスト対策ではなく、リスニング、スピーキングという英語でコミュニケーションをする際の実践力を直接高めるトレーニングです。もちろん、実力が上がることで、TOEICなどの試験でも効果は実証されるはずです。ぜひ、シャドーイングを3ヶ月してから何か英語の試験を受けて、実力が上がったかを実感してみてください。

(3)耳だけでなく口も鍛える「ディープなシャドーイング」!

単にシャドーイングを漫然と続けるだけでは、できるようになっていくのに時間がかかります。「タニケイ式シャドーイング」では、苦手な箇所を見つけて集中的にポイント練習をする「ディープなシャドーイング」を大事にしています。これをすることで、「苦手な音」が「得意な音」に変わります。また、その部分は、聞き取れるようになるだけでなく、何度も口に出して練習することで、スムーズに口から出るフレーズに変わります。

「タニケイ式シャドーイング」の7ステップ

いきなり馴染みのない音声を使ってシャドーイングをやろうとすると、とても難しくて、効果を感じる前にやめてしまう人が多いのです。「音が全く聞き取れない」、「聞けても口が動かない」、「発音が真似できない」、「意味が気になってシャドーイングに集中できない」など、つまづく原因は様々です。そして、あまりにストレスが大きくて、挫折してしまいます。

これを、「挫折しない」トレーニングに変えるために、「タニケイ式シャドーイング」では、ステップを踏んでから、シャドーイングに入っていきます。

そのステップとは、次の7つです。

(1) リスニング:音声を聞く
(2) ディクテーション:聞き取りをする
(3) 黙読&理解:黙読して疑問点がない状態にしておく
(4) 音読:声に出して読む
(5) リピーティング:音声を一文ずつ流して、真似をして繰り返す
(6) オーバーラッピング:スクリプトを見ながら音声と同時に発話する
(7) シャドーイング:スクリプトは見ずに音声を聞いて少し後を追いかけて発話する

シャドーイングに入る前の(1)〜(6)の準備段階が、「挫折しない」シャドーイングトレーニングをするために、とても大事です。

それぞれの準備段階には以下のような目的があります。

(1)リスニングの段階で耳を起こして、音とイメージを結びつける
(2)ディクテーションで自分の聞き取れない箇所をしっかり意識する
(3)黙読&理解により、シャドーイングに集中できるように疑問点をなくす
(4)音読で英語用の口のトレーニングをする
(5)リピーティングにより、しっかり正しい音を認識して、練習する
(6)オーバーラッピングで、耳・口・心の準備をする。特に「スピード」に慣れる

そして、その後でようやく、シャドーイングに入ります。

このようにステップを踏んでからシャドーイングを行うことで、つまづく要素を少なくしているのです。

それでは、楽しいシャドーイングトレーニングを一緒にはじめましょう!!

【事前準備編】
タニケイ式シャドーイングの特徴

シャドーイングトレーニングを挫折しないコツ

シャドーイング学習を継続するコツ

効果を最大にする教材の選び方

シャドーイングの学習効果を上げるおすすめツール

シャドーイングトレーニングに最適な音声ソフトAudacityを使いこなす(PC用)

【実践練習編】
シャドーイングの効果を上げるリスニング&ディクテーション

シャドーイングの効果を上げる音読&黙読

ネイティブの音を聞き取る耳を作るには

シャドーイングトレーニングが続かない理由

リスニング&スピーキング効果を上げる「ディープ・シャドーイング」のすすめ

シャドーイングトレーニングをする際にやってはいけない3つのこと

【1日30分3ヶ月のセルフトレーニング】
3ヶ月でネイティブの音を聞き取る英語耳を作る

なぜ1日30分3ヶ月で英語を聞けるようになるのか

【シャドーイング教材】

効果を最大にする教材の選び方

スティーブ・ジョブズのスピーチでシャドーイング実践練習

シェイクスピアの英語でシャドーイングにトライしてみよう

EnglishCentral動画を使ったシャドーイングトレーニング法

映画を使ったシャドーイング〜楽しく続けて効果を出す3つのポイント〜

シャドーイングにも使える!音声つきで英語の名作が読める&聞けるサイト

【セルフトレーニング用:シャドーイング進捗チェックシート】
3ヶ月シャドーイングトレーニング進捗チェックシート

【タニケイのシャドーイング講座】
「TOEIC L&Rテスト・リスニング絶対攻略!3ヶ月で英語耳を作るタニケイ式シャドーイング」(Udemy動画講座)
詳細・お申し込みはこちらから


公開日:
最終更新日:2021/07/31

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タニケイプロフィール

谷口 恵子(タニケイ)

プチ・レトル株式会社 CDO
ワクワク英語学習コーチ
TOEIC ・TOEFLリスニング満点
Street Academy Platinum Teacher

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