シャドーイングトレーニングで効果を最大にする教材の選び方 | Enjoy Learning English!!

*

タニケイ式シャドーイング(4) 効果を最大にする教材の選び方

公開日: : 最終更新日:2017/01/28

こんにちは!英語学習コーチのタニケイです。

今日は、シャドーイングトレーニングをする際の「教材選びのコツ」をご紹介します。

シャドーイング学習用の教材の選び方

自分に合った教材を選ぶことは、トレーニングの効果を最大化するため、また、モチベーションをキープするために、とても大切です。ぜひ、次のようなポイントに気をつけてみてください。

(1)ちょうど良い難易度のものを選ぶ!

「1日30分のトレーニングを続けて、5日〜7日くらいでシャドーイングを卒業できるくらい」が目安です。

マラソンの高地トレーニングと同じで、自分の今のレベルよりも少し高いレベル、少し苦しいな〜と思うくらいのレベルのものを使わないと、シャドーイングによるリスニング力、スピーキング力アップの効果はあまり見込めません。

5日より短い日数で卒業できてしまうと簡単すぎますので、せっかくトレーニングをしても、効果があまり得られません。易しいものは、最初からある程度シャドーイングできてしまうので、トレーニングによって耳や口が変わっていく実感もあまり感じられないと思います。効果があまり感じられないと、モチベーションも下がってしまいます。

また、1週間より長くかかるようだと難しすぎます。難しすぎるものを選んでしまうと、シャドーイングが全然できず、ストレスだけがたまってしまいます。特に最初のうちは、「聞きながら話す」ということ自体に慣れていないため、いきなり難しいレベルのものにチャレンジしようとすると、リスニング能力がかなり高い方でも、シャドーイングが全然できないこともあります。また、1週間以上同じ教材を使って毎日シャドーイングをすると、飽きてしまう、という問題もあります。飽きやすい人は特に要注意!

1日目、2日目はシャドーイングを難しく感じても、3日目くらいで徐々に口が動くようになってきて、4日目、5日目くらいではかなりついていけるようになり、1週間以内には全体のシャドーイングがスムーズにできる、というくらいがちょうど良いレベルです。

その、ちょうど良いレベルの教材の選び方ですが、初めて音声を聞いたときに、「100%聞き取れてはいないが、何となく何の話だか分かる」くらいのレベルのものがオススメです。本屋で教材を選ぶ場合のように音声が聞けないときには、スクリプトを読んでみて、知らない単語が多すぎないもの(30秒くらいの音声の中で、知らない単語は5個以内)を選ぶと良いと思います。

(2)自分のレベルに合った長さのものを選ぶ!

シャドーイング初心者の方には20秒〜30秒の短いもの(TOEICのPart3,4くらいの長さ)をオススメします。シャドーイングは耳に神経を集中させながら、口も忙しく動かすトレーニングですので、時間が長くなればなるほど、大変になります。まずは、短めのものから始めて、慣れて来たらどんどん長いものにチャレンジしていってください。

シャドーイング自体に苦手意識がある方は、もっと短い数秒のものから始めても構いません。ただ、トレーニングを続けるうちに必ず慣れてきますので、簡単にシャドーイングができるようになったら、徐々に長いものに変えていってください。

最初はかなり集中をして、がんばらないとシャドーイングができなかったのが、慣れてくるとリラックスしてシャドーイングができるようになります。そうなれば、数分くらいの長いものを使ってシャドーイングをしていただいて構いません。

(3)内容に興味が持てるもの、こういう英語を話せるようになりたい、と思うものを選ぶ!

特に最初のうち、モチベーションをキープするためには、これが一番大切です。教材としては、きれいにハキハキ話されているもののほうがシャドーイングしやすくてオススメですが、映画やスピーチなど、自分の好きなものがあれば、それを使っていただいて構いません。

「この人の英語を聞き取れるようになりたい」「こんな英語を話せるようになりたい」と思えるものをぜひ選んでください。

映画やドラマなどの好きなシーンを使ってシャドーイングをすると、何度見ても飽きないですし、テンションも上がります!

ニュースをシャドーイングして一石二鳥を狙いたい、という方はそれもオススメです。シャドーイングの準備段階(黙読&理解のステップ)で、しっかり内容も理解することができますし、最初は馴染みがない言葉があっても、シャドーイングを何十回もしたあとには、それがとても馴染みのある言葉になり、その言葉はもう「自分の使える語彙」に変わります。

以上、教材選びの3つのポイントをあげてきましたが、具体的に選ぶときの参考に、いくつかオススメの教材もあげてみます。教材選びは大切ですが、「じっくり教材を選ぶ」のはやめて、まずはシャドーイングトレーニングを始めてみることが大事です。特にやりたいものが見つからなければ、次の中から選んでみてくださいね!

シャドーイング教材 ◇どのレベルの方にもオススメ!

English Central
無料で動画がたくさん見られます。スピーチやインタビュー、CM、映画のシーンなど、ジャンルも様々ですので、自分の好きなものを選んでトライしてみてください。短い単位で区切られていますので、シャドーイングの中で苦手な箇所の「ポイント練習」をするときにも便利です。有料会員になると無制限で精度の高い発音チェックもしてくれますので、発音トレーニングのレッスンの中でも、セルフチェック用にオススメしています。

・Hulu

月額933円(税抜)で10,000本の映画やドラマが見放題の動画配信サービス。PC、スマホ、タブレットなど色々なデバイスで観ることができ、字幕の切り替えも簡単にできます。好きな映画やドラマを探して、シャドーイングに使ってみましょう!
「英語学習におすすめ!Huluで観られる英語字幕つき海外ドラマ10選」も参考にしてください。

シャドーイング教材 ◇初級(TOEIC600点くらいまで)

[長さ:20〜40秒]
・TOEIC問題集のPart3、Part4
NHKニュースで英会話(読み直し音声「通常」で)
VOA Learning English
ペンギンリーダーズなどのCDつきの本
ジブリ映画の英語版(ゆっくり話しているシーン)

シャドーイング教材 ◇中級(TOEIC600点〜800点)

[長さ:1〜2分]
・スキットごとに入っているリスニング教材
BBC 6 Minute English (6分全部は長いので、一部を使う)
・映画、ドラマなどの会話(ゆっくり〜普通スピードのもの)
TEDのゆっくりめのスピードのもの
 wpm(word per minute/1分あたりの単語数)が150くらいまでのものを選ぶと良いと思います。こちらのブログなどを参考に選んでみてください。

シャドーイング教材 ◇上級(TOEIC800点以上)

[好きな長さもの]
・普通〜早めのスピーチ(English CentralTEDで探してみてください)
・スクリプトが見られるニュース(おすすめアプリ:Umano
・映画、ドラマなどの会話
(映画を使ったシャドーイングトレーニングのやり方についてはこちらの記事でも詳しく紹介しています。)

※TOEICのスコアはあくまで目安です。シャドーイング自体が苦手な方は少し易しいものを選んでください。得意な方は上のレベルのものにチャレンジしてみてくださいね!

「シャドーイングトレーニング(5) シャドーイングの効果を上げるリスニング&ディクテーション」はこちら

(「タニケイ式シャドーイング(1) タニケイ式シャドーイングの特徴」はこちら

Enjoy learning English!!

タニケイ

タニケイ式シャドーイングの書籍紹介

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket


  • follow us in feedly



タニケイプロフィール

谷口 恵子(タニケイ)

プチ・レトル株式会社 CDO
ワクワク英語学習コーチ
TOEIC ・TOEFLリスニング満点
Street Academy Platinum Teacher

more


PAGE TOP ↑