グローバル人材に聞く!英語学校で英語力を伸ばして海外駐在を実現したChisakoさん
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最終更新日:2014/06/09
こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
私は2011年秋から、表参道にあるFORWARDという英語学校に通っているのですが、同じ頃にFORWARDに入学した生徒で、すごい勢いで英語力を伸ばしたChisakoさんという人がいました。
ほとんど英語を話せない状態でFORWARDに入学し、みるみる英語が話せるようになって、今では会社で海外駐在員に選ばれて、ロンドンで仕事をしています。
同じように英語学校に通っても、英語力を伸ばせる人と、なかなか伸ばせない人がいますが、Chisakoさんは見事に、英語学校での授業をフルに活用し、自分でも英語学習を楽しみながら続けて、最大限に英語力を伸ばした人の一人だと思います。
今回は、そのChisakoさんに、FORWARDに入学してから、どうやって英語力を伸ばしたのか、FORWARDの授業をどのように取って、授業以外ではどんなことをしていたのか、などを伺いました。
今英語学校に通っているけれども、自分の英語力の伸びに疑問を感じている、自分がどんな風に授業を活用したらいいか分からない、という方は、ぜひChisakoさんの例を参考にしてくださいね!
ロンドン駐在中のChisakoさんにSkypeでインタビューをさせていただきました!
FORWARDに通った2年弱で思いっきり英語力を伸ばしたChisakoさんのインタビュー
― Chisakoさん、よろしくお願いします!まず、FORWARDに2011年末に入学する前の英語力について教えてください。
はい。FORWARDに入学する前は、ほとんどしゃべれない状態でした。元々英語は苦手で…。高校では英語は赤点だったくらいです。大学に入ってから、毎年TOEICを受けなきゃいけなかったのですが、リスニングだけは分からないなりに回答して、リーディングはすべてCにマークしたら、270点でした…。
― なかなか聞かない点数ですね…。大学は何学部だったのですか?
理工学部です。エンジニアにもこれからは英語が不可欠ということで、大学側が毎年強制でTOEIC-IPテストを実施していたのですが、当時は英語になかなか興味を持てなかったんですよね。会話をせずに、机の上だけで、テキストを読んで、単語をひたすら覚えて……みたいなのはなにか違うなと思っていました。
― 旅行などで英語を使う機会はありませんでしたか?
ありました。ハプニングが!大学の卒業旅行でフロリダに行くのに、西海岸で乗り換えをしたのですが、パスポートと財布が入っているバッグを飛行機の座席の下に入れたまま降りてしまいました。気づいて戻ったのですがドアが閉まっていて、走り回っていたら女の人が声をかけてくれたのですが、英語で説明できなかったんです。
私は、“forget! Airport!” なんて言ってたみたいです…。飛行機という単語がわからなくて、”Airplane”のつもりで”Airport”と言ってたんです。もちろん伝わりませんでした。
― …本当に英語は苦手だったんですね。
「英語ができるようになりたい」
― 英語ができるようになりたい!と思ったきっかけはなんですか?
FORWARDのワンデープログラム(1日体験)で石渡先生に出会って、初めてちゃんと、「英語を勉強したい」と思いました。
― 英語はそれまで何かやっていたのですか?
実はその頃、イーオンに1年間、週2回通っていました。
会社で、英語をやりましょうと言われつつ、やらずに来て、TOEICは350点くらいでした。でも営業部門に異動したら、その翌日から香港とニューヨークとシンガポールと電話会議が入ったり、急に英語が必要になりました。
そこで、英会話スクールを色々見に行ったんです。結果、イーオンが一番通いやすかったので、決めました。1年近く通ってTOEICは470点くらいに上がりましたが、がんばっているわりには伸びないな〜と思っていました。
― イーオンではどんな授業を受けていたのですか?
文法のテキストを読んで、会話をしたりしていました。週1回6人グループではほとんど話せないので効果がなく、途中から、生徒2人〜4人に対して先生1人という、費用が高いコースを選びました。料金は1ヶ月3~4万でしたね。
― FORWARDのワンデープログラムに参加したきっかけは何だったのですか?
1年くらいイーオンに通った後、他の場所でも英語を使ってみたいと思って、「合宿 英語漬け」で検索したら、10万円くらいかかる合宿が多い中、FORWARDは1日英語漬けのワンデープログラムが安かったので、それに参加してみたんです。
― 参加してみてどうでしたか?
これが、カルチャーショックでした。イーオンでの1年間より、その1日のほうが濃密だった!
― 具体的には何がカルチャーショックだったんですか?
まず、FORWARDの受付の方のハワイアンな明るい雰囲気と、流暢な英語がもうカルチャーショックでした。
私はといえば、ワンデープログラムのはじめにMay I have your name, please?と名前を聞かれて、自信満々にYes!Yes!Yes!と答えたくらいの英語力でした(笑)
それから、ワンデープログラムを担当してくれたMichi先生が、「この学校で勉強して英語ができるようになった」と言っていて、今までイーオンで出会った流暢に英語を喋る先生は、帰国子女であったり、留学をしていた方だったので、日本人で日本の学校で(しかも今教えているその学校で)勉強して英語ができるようになった、という人に初めて出会ったのも、印象的でした。
一番衝撃的だったのは、石渡先生のオバマのスピーチのレシテーションでした。スピーチは全て英語だったので、その時は内容は分からなかったのですが、英語がこんなに喋れる日本人に初めて出会い、感動しました。
石渡先生のスピーチを聞いているとき、オバマが何万人もの前でやっている姿が見えたんです。聴衆も見えました。FORWARDの小さい部屋では収まりきらないパワーを感じました。
また、一緒にワンデープログラムに参加していた人たちとドラマ作りをしたのも、刺激的な経験でした。60歳を超えた、大学で建築を教えている教授が、両手両足を地面につけて、ハイハイ状態で、浦島太郎の亀の役をやったのです!こんなにすごい人がこんな貪欲に英語を学びに来て、こんなことをやる気にさせてしまうこの学校はすごいな、と思いましたね〜。
― そうですね〜。ワンデープログラムでは私も衝撃を受けました。こんな英語の学び方があったのか!って。Chisakoさんはその後すぐFORWARDに入学したのですか?
FORWARDには絶対入りたいと思ったのですが、イーオンは1年契約でお金払っていて、両方払うのは厳しいので、「2ヶ月後に戻ってきます」と言って、その通り2ヶ月後からFORWARDに入りました。
FORWARDでは毎回3分スピーチ
― では、FORWARDに入学してからのことを伺いたいと思います。まず、Chisakoさんと言えば、MIS(石渡先生の授業)で毎回3分スピーチをしていたな〜と思うのですが、スピーチは頑張ろうと思っていたのですか?
はい。MISはスピーチをしたい人が当日に自主的に手を上げて、みんなの前に立ちスピーチをする方式をとっていましたが、毎回必ずスピーチをして、石渡先生にコメントをもらう授業にしようと、自分で決めて取り組んでいました。
タニケイ:スピーチはトピックを探すのが大変だ、という人もいますが、そこはどうでしたか?
一番は、自分がしゃべりたいトピックをしゃべるようにしていました。まずは私が一番大好きなスポーツであるラクロスについて英語で話せるようになりたいと思って、ラクロスに関するトピックから始めました。
10回くらいラクロス関係のトピックでスピーチしましたね。
高校時代にやっていた剣道とラクロスの共通点、ラクロスのルールの男女差、なぜゴーリー(ゴールキーパー)になったか、など。好きなことなのでネタには困らなかったです。ネタに困っている人は、何かシリーズ物でスピーチするといいかもしれませんね。
レシテーション大会優勝者Chisakoさんのレシテーション練習法
― Chisakoさんと言えば、ジョブズのスピーチのレシテーション大会の優勝者としても有名ですが、レシテーションの練習はどんな風にしていましたか?
レシテーション練習は、大体いつも電車の中でやっていました。
まずはスマホで音声を何回も何回も聞いて音を覚えます。片道1時間で、5分のスピーチなら結構な回数聞けます。往復なら15分スピーチでも8回は聞けます。
そのあと、音を聞いてそれを言えるようにします。口の中でハミングくらいの小さい声でぼそぼそ練習していました。
そのあとは、言葉とつなげるステップです。家でEnglishCentralを使って練習したり、FORWARDの先生にALL(発音チェックの授業)でチェックしてもらいながら、インプットします。
意味がわからないところはありましたが、英日訳はしたくなかったので、英英辞典で調べたりもしました。また、ALLで並んだときに先生に英語で説明してもらいました。同じ部分を色々な先生に聞くと、色々な説明をしてもらえます。ジョブズのスピーチを練習している他の生徒にも意味を聞いたりしました。そして、それをそのまま理解しました。
― 人に聞いて理解する、というのは面白いですね。
はい。なるべく会話の中で英語をインプットできるようにしました。勉強的にやるよりもそちらのほうが好きだったんです。日本語で疑問に思ったことがあったときと同じようにやりました。この方法は、石渡先生から学びました。
― 意味を理解したあとは?
それが終わったら、伝える相手をイメージしながらの練習です。すでにスピーチ内容は頭にインプットされるので、身体さえあればできる練習です。満員電車でもできるので、通勤の時間つぶしにはおススメです。
まず、自分がスティーブ・ジョブズになって、目の前に聴衆がいるのを想像します。電車のホームで1番前に並んで、ホームがステージかのように想像し、目の前に聴衆がいると思って。電車に乗ったら口パクで練習します。そんな風にすると、満員電車も楽しくなります。
― 楽しそうですね〜。私も歩きながら、妄想しながらの練習が好きですが、Chisakoさんもやっぱり練習をそんな風に楽しんでたんですね!
「英語脳ゲーム」で遊ぶ
― レシテーションの他に日常的にやっていたことはありますか?
FORWARDの「英語脳道場」のクラスでやるような、物を英語で説明する、というゲームもよくやっていました。FORWARDで会った人と、暇があればよく遊びのようにやっていましたね。
― 選択クラスの「英語脳道場」も取っていたんですか?
英語脳のクラスは2ヶ月とっていましたが、最初は結構大変でした。15人くらいの人気のクラスで、みんな1日5個、1週間で35個覚えてきていました。
私はそんなに覚えられず、1日5個覚えるのは大変でした。授業中に覚えることも大変でした。いつもその日の単語をクリアをするのは、クラスの中でも最後の方でした。短時間で覚えるのが苦手なんです。暗記は苦手なんですが、楽しんでやることは得意なので、遊びに変えてやっていました。
― Chisakoさんは本当に英語を楽しんでいるな〜と思ってました!
FORWARDで取った選択クラス
― FORWARDの選択クラスは色々ありますが、Chisakoさんはどんなクラスを取ってきましたか?
Writing、英語脳道場、発音、絵を描写するクラス(Picture Analysis)、ディベート、ニュースのクラスなどを取ってきました。長く取ったのは、Writingとディベートですね。
― どんな順番で取りましたか?
1年目はWritingと英語脳道場。その後に発音のクラスを取りました。
― 発音のクラスはどんな内容でしたか?
発音は発音記号から教えてもらえました。スペシャルウィークで、Kenji先生が発音のクラスをつくるか検討していて、2日で全部の発音記号を教えてくれる、トライアルのクラスでした。そこで発音記号ごとに練習したり、単語で練習したりして、授業後に先生が発音チェックもしてくれました。全部の発音記号のチェックをクリアするのに2ヶ月かかりました。
1年目は一番長く取っていたのはWritingで、他のクラスは時々受けていました。
― 2年目は何を取っていましたか?
Writingを卒業した後は、Yoko先生のディベートの授業を受けました。自分の考えていることをちゃんと伝える力を伸ばしたいと思って取りました。
特に良かったWritingクラス
― 特に良かった選択クラスはありますか?
Kenji先生のWritingのクラスが良かったです。私は日本語でも書くのが苦手で、英語のエッセイは、最初は2行くらいしか書けませんでした。書き方も知らないし、英語の単語も知らなかった。
Writingのクラスでは非常に手厚くご指導いただきました。まず、クラスの中で、その日のトピックに対してエッセイをどう書くかを議論します。アドバイスをもらいイメージが湧いたらその日の内に書いて提出します。後日Kenji先生が読み、1対1のアドバイスをもらいます。さらに書き直したものをメールで送り、ネイティブの先生に書き直してもらうというものでした。
日記も自分で毎日書いていました。Facebookを日記代わりにしていたのです。エッセイも最後にはA4裏表書けるようになりました。
― 書く練習もすればするほど伸びますよね。私もどちらかというと書くのは苦手な方なのですが、数ヶ月取っているWritingのクラスのお陰で、苦手意識が薄れてきました。
リーディングに目覚める
FORWARDの先生たちは英語の勉強方法のコーチングもしてくれていました。
― どんなコーチングをしてくれたのですか?
私は発信するのは得意だし、度胸があるけれども、大事なのはインプットだと言われました。「1000インプットして1アウトプットできるのが普通だから、とにかく本を読んだほうがいい」などのアドバイスをくれました。発音を学ぶことも全てにつながると言われて、発音もやっていました。
― そのアドバイスを受けて、インプットは具体的にどんなことをしていましたか?
Hidemi先生にアドバイスをもらって、本を読み始めました。「まずは100冊読もう」と。子供用でいいから読んだら何かが見えてくる、と言われ、素直に100冊読みました。絵本やペンギンリーダーズなど。
― 本は買って読んでいたのですか?
私は実は日本語でも本を読むのが苦手で、図書館もあまり行ったことがなかったのですが、調べたら千代田区の図書館が夜遅くまでやっていることがわかって、そこに居座って一回に10冊くらいずつ読んだりしました。あとは、自宅近くの金町の図書館には子供ゾーンがあって、子供の英語の本がすごくいっぱいあったので、土日そこに寄ってからFORWARDに行ったりしていました。
FORWARDのKIDSクラスに置いてある本も借りて読んだりしました。100冊は半年かからずに読みました。定期的に毎週末など、図書館に行って読むことが多かったですね。100冊読んでみて、こういう言い方をするんだ、とか、子供用でも分からないものがあったりしたことも気づきでした。
― その100冊の後も、リーディングは続けていますか?
リーディングは継続的に新聞を読んだり、雑誌(TimeのKIDS版など)を読んだり、気が向いたら本も読んでみたり、ネットの記事を英語で探して読んだり、ラクロスについて読んだり、日本語の記事で元が英語のものを原典を探して読んでみたり、色々しています。
あとは、TEDのスクリプトを見て、英語でスピーチを要約してみる、というのも勝手にやりましたね。とにかく好きなものを読んでいるうちに、英語を読むことに対する抵抗がなくなりました。いまだに読むのがしんどいこともありますが、気が向いたら読む、ということには拒絶感がなくなりました。英語を学ぶこと自体が楽しいということを教えてもらったと思います。FORWARDのお陰です!
ディベートで得たもの
― ディベートはどうでしたか?私も興味はあるのですが、ディベート自体に苦手意識があって、なかなか踏み出せずにいます…。
ディベート自体はそんなに好きではなかったのですが、英語力が伸ばせるなら、と思ってやってみました。あとは、Yoko先生に教わりたいと思っていました。
宿題はないのですが、授業の中で学ぶことがとても多いです。最初はそのクラスを選択している生徒の英語も、議論している内容もレベルが高くてわかりませんでした。トピックが普段考えないような難しいものだったりして。たとえば、政治問題とか、原発問題とか。
― ディベートは難しそう、というイメージがありますよね。
ディベートはまずルールを覚えないといけません。基本、相手が言ったことに対して反論します。相手が主張していることをちゃんと聞いて、時間が限られている中で反論しないといけない。
「初級ディベート」のクラスでは、短いディベートを何本もやります。長くて1人3分1ゲームでした。
― ディベートは何が良かったですか?
ディベートは、時間が決められている中で、相手の話をちゃんと聞き、メモを取り、頭の中で整理をして、同時進行で次に何をするか考え、アイディアをまとめないといけません。それをさらに英語でわかりやすく伝える。全部同時進行でやる、というのはとても良いトレーニングになりました。
― ディベートをやって、英語力の伸びを感じましたか?
そうですね。ディベートをしていて、伝えたいことを段々言えるようになってきたという実感がありました。
― 自分で実感を感じられるほど伸びるって、すごいですよね。
スピーチで英語力の伸びを実感!
伸びを実感するには、実感を感じられるようなやり方をするのがいいと思います。ALLなら1個チェックをクリアすれば前に進めた、というのもわかりやすい。今まで1分もしゃべれなかったのにジョブスのスピーチを何も見ないで全て言える様になったら、15分英語が喋れるようになったといえる。こうやって数字で積み重ねるのも良い方法ですよね。
あとは、MISをもっと活用すべきだと思います。私は2年間で合計21回スピーチをしました。基本的には毎回やるスタンスでした。毎回やっていると、自分の変化がわかります。
― ChisakoさんはMISの中でどんな風に伸びを実感してきたんですか?
最初は自分でスピーチも作れないし、日本語で書いて、Googleで英語に翻訳して、それを丸暗記したものを話していました。3分のスピーチはできるけれども、質問が聞き取れなかったり、石渡先生のコメントも聞きとれなくて、後でこういうことを言っていたのですよね?とメールで確認したりしました。みんなが質問してくれることもわからないし、答えられる言葉も持っていなかったので、「次のステップは質問に答えられることだね」と言われていました。
慣れてくるとだんだん、英語でスピーチを考えられるようになりました。Writingクラスをとっていたので自分で文章をだんだん書けるようになりましたが、チェックをしないと正しく書けているか分からなかったので、今度は英語で作った文章をGoogle翻訳に入れて、出てきた日本語が間違っていないかを確認しました。それを覚えて話すのが次のステップでした。このときは、質問は聞けるけど、答えられないという状態でした。3ヶ月くらいでこの段階に行きました。
その後は、トピックを決めて思いつくままに1人スピーチしたものを録音して、その後に聞きなおしながら、要約して、英語で組み立てて、話す、を繰り返すという方法で準備するようになりました。質問に対して英語で答えるというのも、この頃にはできるようになりました。1年は経った頃だと思います。
インプロ(即興)スピーチもやってみました。手を挙げる人がいなかったので、やってみたんです。ひどい結果にはなりましたが、一応3分はしゃべれました。
― インプロスピーチは私もまだまだ苦手です…。インプロスピーチではどんなことを話したんですか?
会社で受けた研修で学んだことです。外国人とコミュニケーションをとるときのリスニング力について、話しました。「リスニング力」というのはTOEICで言うリスニングテストのような、誰かが一方的に話していることを聞き取れる能力だと思っていましたが、実際の会話でのリスニング力というのは、理解ができるように聞ける能力であると学びました。日本人には会話を途中で遮ると失礼にあたるような文化がありますが、海外ではそんなことはない。質問をしないということは分かっていると思われてしまう。分からないときは、すぐに「わからない」って言う必要があるということですね。こうやって、自分の理解のために質問する能力もリスニング力の一つだという話をしました。
― おお〜!ちゃんとまとまってる!すごい!
スピーチでの伸びは、ちゃんとステージを登っていっているように自分で感じられましたね〜。
TOEICでも英語力の伸びを証明
― 他に、英語力の伸び、というのはどういうところで実感できましたか?
定期的に英語力をチェックしたいと思って、会社の研修制度を使って3ヶ月に1回TOEICを受けていました。FORWARDに通い始めて3ヶ月で、TOEICの点数が何十点も上がりました。1年間では240点上がりました。470点から710点です。710点になったのは、2013年春くらいです。
― すごい伸び率ですね!
とにかく英語に触れる活動を増やす
― Chisakoさんのすごいところは、とにかくFORWARD内でも色々な活動やクラブに参加していたな〜というところでしたが、それは何か自分で思うところがあったのですか?
「誘われたものには参加する」というポリシーなんです。特に英語については、色々なクラブに参加すれば、色々な英語に触れられます。自分が英語を話したり、書いたりする機会や回数をそうやって増やしていました。
― FORWARDには色々な自主的なクラブがあるけれど、Chisakoさんはほとんど参加していましたよね?
テニス、ランニング、フットサル、スピーチ、写真、ブック、ディベーターズなどに参加していました。ラクロスクラブも勝手に作りました!
― すごい〜!かなり忙しそうでしたよね?
忙しかったですよ〜。でも忙しいのが好きなんです。関わり方を選べるのがFORWARDの魅力の一つだと思います。FORWARDはやることがありすぎて、時間がない人はパニックになってしまうこともあるけど、逆に言うといろいろ選択肢があって、好きなこと、楽しいことをどっぷりやればいい、という懐の広さもありました。
私は好きなスティーブ・ジョブズのスピーチばっかりやってましたが、それでもいいと先生は言ってくれました。「強制」がないんですね。自主性に任されていて。
海外駐在を希望したワケ
― もともと、海外に駐在したいという希望はあったのですか?
海外で仕事をしてみたいと思ったのは2012年末頃です。それまでは海外に行きたいなんて思いませんでした。若い社員で海外に行きたい、という人は周りにもいましたが、「なんでだろう?」と思っていました。
― それがなぜ、駐在してみたいと思うようになったんですか?
理由は4つあります。
1つは、英語を勉強していることを上司にも伝えていたので、私のチームではまだ未開拓に近かったグローバルな案件を上司が持ってきてくれて、今までの誰かが積み重ねてきた仕事ではなく、自分なりに考えて仕事ができるようになったんです。それが楽しくて、もっと海外の現場でそれをやってみたいと思いました。
2つ目は、FORWARDの人たちに影響されたということもあります。FORWARDには、「いつかは海外で仕事したいが機会がない」という人もいて、それに比べたら、自分で応募すれば、海外で働けるチャンスの多い私の環境は恵まれていると思ったのです。
3つ目は、英語がとにかく楽しくて、仕事中も英語のことばかり考えてしまったから、仕事をしながら英語にも触れるにはどうしたらいいかな、と思って。海外に行けば英語にも毎日触れられて仕事もできる!と思ったんです(笑)
4つ目は、お客さまがグローバルな仕事をしたいという要望があったときに、すぐに対応できるようになりたかったんです。そこで語れるような実地の経験が欲しかったですし、海外でやっていく大変さも、ネイティブの人が使っている英語も知りたかったのです。
― なるほど〜。いろんな理由があるんですね。今はロンドンで働いていて楽しいですか?
楽しいです!大変だけど楽しい。今ロンドンに来たのはよかったと思います。Facebookなどができる前は、日本と連絡も取れなかったし、本でしか情報が得られなかったけど、今はリアルタイムでFacebookやインターネットで連絡取れるし。
― そうですね。ChisakoさんのポストがFacebookでリアルタイムで見られるので、あまり遠くにいる感じがしないです(笑)。
ロンドン駐在でのお仕事内容
― ロンドンでは、どんなお仕事をされているんですか?
私はIT企業で働いていますが、現在派遣されている会社は昨年まで働いていた会社の兄弟会社で、グローバルビジネスが収入の多くを占めている会社です。
昨年までいた会社と今いる会社の、2つの会社での協業ビジネスを促進させるのが私のミッションです。
― 普段はどんなお仕事が多いのですか?
ヨーロッパの各国を統括している人たちと話して、その国での状況を聞くようなミーティングが多いです。ミーティングは全て英語ですが、それぞれが英語ネイティブではなかったりするので、電話会議は結構大変です。毎回議事録を書くのですが、初めて聞くクライアントの名前が出て来たりすると、もう大変です。録音して確認したり、上司を巻き込んで話してもらったり。
海外で感じるコミュニケーションの難しさ
― 他にもコミュニケーションの難しさを感じることはありますか?
イギリスに来て思うのは、日本人で英語ができると言われている人でも、こっちに来て英語で仕事をするのは結構難しいんです。
日本語でもお互いのコミュニケーションが合わない場合もありますよね。海外に来たらなおのこと、文化もバックグラウンドも違うので、相手のこともよく考え、バックグラウンドもよく話して、ということをちゃんとやらないといけない、と思います。
グローバル業務を実際にしている人でも、そういう配慮まで上手くできている人は少ないと思います。単純に英語力というよりは、プラスアルファの文化の理解や時差の問題もあります。
たとえば、ヨーロッパと日本だと、一緒にミーティングができる時間帯は限られます。スケジュールをとるときにはそれを調整できないといけません。1時間のミーティングを仮にキャンセルしてしまうと、祝日も違ったりして、大きなタイムラグが生まれることもあります。これが、日本とアメリカとヨーロッパの3拠点だと更にずれてしまう…というのも考えないといけません。
これからやっていきたいこと
― これからやっていきたいことはありますか?
まだまだこれからです!こちらに来ているからには、ここでしかできない体験をしたいと思っています。
英語も勉強しないといけませんが、LCCを使えば他のヨーロッパの国へも往復100ポンドくらいで行けるので、旅行にも行ってみて、文化の違いをちゃんと自分で体験したいと思っています。そこで学んだことを活かして、仕事にも役立てたいですね。
あとは、こちらでも現地のラクロスのクラブチームに所属しています。現地で生活している人の感覚を知りたいんです。会社だと、会社にかかわることしか会話しないですし、ベテランの人が多くて、若い人の英語を聞く機会がありません。
ラクロスのチームでは、学生や、20歳~30歳の年代が多いです。その人たちの英語を聞くのも面白いです。積極的に練習や会話に参加したり、仲間たちに招待してもらうパーティーなどに参加しています。なるべく外に出てリアルを経験したいんです。
そうそう。初めてのラクロスの試合に出た日、試合後に友達と自分撮りをしていたら、”Selfish”って声が聞こえたんです。試合が終わった後なのに片付けもしないで自分撮りをしているのを自己中だと言われたのかと思って、ちょっと凹んでたんですが、後でそれは”Selfie”って言ってたことに気づきました。自分撮りのことを”Selfie”って言うんですよね。BBCでも2013年の流行語として流れていました。流行語を普通に使っているんだな〜って思いました。そういう場だと、会社では聞かない言葉も聞けるのが面白いですね。
最後にメッセージを一言!
― では最後に、英語学習者の皆さんへ、一言メッセージをお願いします!
「やればやるほど楽しくなるし、得ることも大きい」と私は思います!これはFORWARDで学んだことです。
私はほんとに英語を学ぶことが出来た環境に感謝しています。こんな贅沢な人生をおくれるとは思ってもいなかったからです。
ここで言う「贅沢」とは決して、裕福とか、お金が沢山あるとか、美味しいものを食べる、といかそういうことではなく、英語を勉強したことで、遊び道具がとてつもなく増えたんですよね。
もう日本に閉じることなく、インターネットで何でも調べられるし、聞きたいことも聞けるし、本も読めるし、会いたい人に会いにいける。行きたい国にもいけるし、海外の旅行だって自分で計画できる。本当に英語ってすごいツールだなって思います。
私の英語を使う人生はまだ始まったばかりです。これからも日々学んで、毎日新しい言葉に出会って、一生英語を使っていきたいと思います。
みなさんも、とにかくとことん、やってみてください!
一緒に新しい世界をみましょう。
― 素敵なメッセージをありがとうございました!!
インタビュー後記
ChisakoさんはFORWARDでも、とにかく明るく、誰とでもオープンにコミュニケーションを取る人で、皆を巻き込んで一緒に楽しく英語をやっていく、ということを一番実践していた生徒でした。
そして、端から見ていても、Chisakoさんの英語力がどんどん伸びているのが分かりました。
英語はコミュニケーションの手段なので、英語を身につけたい人はとにかくコミュニケーションをいっぱい取っていくのが一番の近道なんだろうと、見ていて思っていましたが、インタビューをして思ったことは、もう一つ。先生にアドバイスをしてもらったことを、とにかく素直にやってみる、というそのマインドが、彼女を成長させた大きな理由だと思います。
Chisakoさんのこれからが、楽しみです!そして、Chisakoさんに続き、英語学校を有効活用して、大きく成長する人たちがどんどん出てくるように、サポートしたいと思います。私自身も、もっともっと色々チャレンジしていこう!と大きな勇気をもらいました。
Chisakoさん、ありがとうございました!!
タニケイ
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