伝わる英語発音の5要素 ④リズム&スピードをマスターすれば恐いものなし!
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最終更新日:2019/01/18
こんにちは!英語学習コーチのタニケイです。
前回に引き続き、文単位で伝わる発音に重要な5つの要素の1つ『リズム&スピード』について、詳しく解説しようと思います!
英語のリスニングをしていると、必ず「速くて聞き取れなかった」という箇所が出てくると思います。しかし、よくよく聞いていると、「この単語ははっきり聞き取れた」「この部分が省略されて聞こえなかった」と、英文の中でも聞こえやすい部分と聞こえにくい部分があることがわかるでしょう。これは、英語特有のリズムに由来します。
この英語のリズムというのはどのように作られているのでしょうか。
まずは次の英文を見てみてください。
Everybody thought her suggestion was out of the question.
この英文を読み上げた場合、リズムを作り出しているのは、強く発音される単語の強音節の部分です。
強く発音される単語とは、文の中で意味を持つ重要な単語(内容語)のことです。前々回の「アクセント」の記事で説明しましたね。この英文では、Everybody、thought、suggestion、out、question が強く発音されます。
次に、単語の強音節について復習しましょう。強音節とは、単語の中でアクセントがつく音節のことでしたね。
英語はどの単語もアクセントのつく位置が決まっています。
Everybody ならEv、suggestion ならges、question ならques の部分がアクセントのつく位置を含む音節、つまり「強音節」です。
では、次にこの●マークをつけた強音節の部分で手拍子をして、リズムをとりながら声に出して読んでみましょう。●マークの部分で手拍子を入れようとすると、英文を自然とこのようなかたまりでとらえていることに気づくのではないでしょうか。
このように、英語のリズムをとるときには、●マークの部分が等間隔になることが多いのです。●マークの部分は等間隔に発音されますが、| |の間に入っている単語の数はまちまちです。
つまり、out of the など3つも単語が入っているところでは、それだけ速く発音しないとリズムが乱れてしまうのです。そのため、音声ではout of the はくっつけて、「アウロヴダ」のように発音されています。このように単語をくっつけて発音することをリンキングといいましたね。
また、thought のあとのher やsuggestion のあとのwasは短く速く発音されています。こうしてリズムに乗って話すことで、スピードも変化するというわけです。
リズムの●が打ってあるところで机を叩いたり、手を叩いたりして、その叩く間隔が等しくなるように、強いところはゆっくり、弱いところはスピーディーに読んで、真似してみましょう。
どうでしょう? なんだか英語らしいリズムが生まれたのではないでしょうか。
英語を聞き慣れていない人が、こうしたリズムやスピードの変化が激しい英語の音声を聞くと、圧倒されてしまうことが多いようです。でも、この英語のリズムに慣れると聞き方もわかってきます。
また、聞くだけでなく、それを真似してリズミカルに話したり、スピードを変化させて話すことができるようになると、まるで歌をうまく歌えたときのように、楽しくなっていくはずです。
次回は『伝わる英語発音の5要素 ⑤発音記号』について詳しく見ていこうと思います。
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