アメリカ留学を考えているなら「フルブライト奨学金」にチャレンジ!! | Enjoy Learning English!!

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アメリカ留学を考えているなら「フルブライト奨学金」にチャレンジ!!

公開日: : 最終更新日:2014/06/01

こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!

今日は、溜池山王にある日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)で、フルブライト奨学金についての説明会に参加してきました。

英語を学んでいる皆さんの中には、留学を目指している方、いつか留学してみたい、と思っている方もいらっしゃるかと思います。

留学生向けの奨学金として、「フルブライト奨学金」はあまりに有名ですが、では、具体的にどんな奨学金制度で、どんな人が受けられるのでしょうか?

フルブライト奨学生としては、有名なところでは、ノーベル賞受賞者の利根川進さん、小柴昌俊さん、心理学者の河合隼雄さんなどがいらっしゃいます。

と聞くと、やはりすごい人しか受けられないのでは?と思ってしまうかもしれませんが、アメリカへの留学を考えている方なら、挑戦する価値はあります!挑戦するだけはタダですから、ぜひ検討してみてください。

フルブライト奨学金制度とは

まず、フルブライト奨学生制度は、日米両国政府による留学制度で、「基本的に全額支給・返還不要」という、とてもありがたい奨学金制度です。

留学中の授業料だけでなく、往復渡航費、生活費、到着後の雑費、別送荷物の費用、さらには、同伴家族に対する補助手当まで出るそうです。

元々、J・ウィリアム・フルブライト上院議員が、第二次世界大戦中に原爆投下された日本の惨状に衝撃を受けて、原爆投下の2〜3週間後に、フルブライト法案というものを提出したのが、フルブライトプログラムの始まりだそうです。それにより、日米のみならず、アメリカと他国との二国間協定が多数できていきました。今ではアメリカと150カ国との間で、このフルブライトプログラムを元にした奨学金制度があるそうです。

そして、これまでに、日本からアメリカへは6,400人、アメリカから日本へ2,600人が、フルブライト奨学生として留学しています。

フルブライト留学金の応募資格要件は?

フルブライト奨学生として応募するための資格要件は、

1. 日本国籍を有すること
2. 日本在住の者
3. 米国で支障なく学術活動が行えるだけの充分な英語能力があること。また、学術的能力のみならず、高いコミュニケーション能力があること。
4. 米国で研究を計画しているテーマに関する専門知識に限らず、広い視野と関心を有すること
5. 米国で支障なく学術活動が行えるよう、心身ともに健康であること

そのほかの要件はプログラムによって違いますが、大学院留学のプログラムでは以下が共通しています。

・応募時点で35歳以下が望ましい(これは「目安」とのこと。実際に35歳を超えていても選ばれている方はいるそうです)
・学士号を取得済みであること
・海外在住経験が少ない人を優先する

詳細はこちらで希望するプログラムを選んで確認してください。

フルブライト留学金の種類は?

奨学金の種類は以下の5種類です。

(1) 大学院留学(学術系学位)プログラム
アメリカの大学院の博士課程または修士課程に正規の学生として在籍し、学位取得を目指す。

(2) 大学院留学(専門職学位)プログラム
アメリカのMBAなどの専門職大学院(プロフェッショナル・スクール)に正規の学生として在籍し、専門職学位取得を目指す。

(3) 大学院博士論文研究プログラム
若手研究者を対象とし、日本の大学に博士論文を提出することを目的として、アメリカの大学で単位取得を伴わない研究を行う。

(4) 研究員プログラム
大学教員、政府機関、非営利研究機関勤務者を対象として、アメリカの大学等で単位取得を伴わない研究を行う。

(5) ジャーナリストプログラム
経験5年以上の現役ジャーナリストを対象とし、アメリカの大学等で単位取得を伴わない研究を行う。

さらに、上記5種類の他に、「フルブライト語学アシスタント(FLTA)プログラム」というものもあります。これは、アメリカの大学で日本語を教えながら、英語力を伸ばしたい人向けで、9ヶ月間の短いアメリカ留学奨学金プログラムです。FLTAについては応募資格や選考日程が異なりますので、こちらをご覧ください。

フルブライト奨学金の採用予定数・給付期間

奨学金の採用予定数は
(1)学術系学位プログラムと(3)博士論文研究プログラム:合わせて約20名
(2)専門職学位プログラム:約5名
(4)研究員プログラム:約10名
(5)ジャーナリストプログラム:若干名

MBAなどの専門職系は狭き門となっているようです。

給付期間もプログラムによって違います。

(1) 学術系学位プログラム:原則1年分支給、2年目は更新の可能性あり(上限15,000ドル)
(2) 専門職学位プログラム:1年分支給、更新なし。
(3) 大学院博士論文研究プログラム:6〜10ヶ月
(4) 研究員プログラム:3〜9ヶ月
(5) ジャーナリストプログラム:3〜9ヶ月

フルブライト奨学金の申請手続き・選考日程

今年の申請手続き・選考日程は以下のようになっています。

2014年
4月1日〜5月31日(土)午後6時:オンライン登録
6月中:応募資格のある人のみに募集要項郵送
7月31日:申請書類一式の締切日
9月〜10月:書類審査実施
10月中旬〜11月上旬:面接審査実施(日本人2名・アメリカ人2名)
12月上旬:選考結果の通知

2015年
5月1日:受け入れ機関決定
7月〜:渡米

もし、今年チャレンジしてみよう、という方は、今週5/31(土)の午後6時がオンライン登録の締め切りです。最終日はアクセスがかなり混み合うそうなので、早めに登録しましょう!

オンライン登録はこちら

フルブライト奨学金での留学に必要な英語力

フルブライト奨学金に応募するために必要な英語力は、TOEFL80以上、IELTS6.0以上です。2014年の選考では、2012年6月1日~2014年5月31日までに実施されたTOEFL/IELTS スコアが採用されます。

オンライン登録するだけでなく、このスコアを満たすスコアレポートを提出しないと、応募要件を満たしませんので、募集要項が送られてきません。

さらに、留学希望先の大学院によっては、もっと上のスコアを必要とする場合も多いですし、TOEFLもしくはIELTSだけでなく、学術系ならGRE、MBA等の場合GMATのスコアも必要になってきます。早めに志望する大学院の必要なテスト、スコアを確認しておきましょう。

ちなみに、TOEFLは、難関の大学院・ビジネススクールでは、100点以上を要求されます。

フルブライト奨学金の出願手続き

オンライン登録+TOEFLもしくはIELTSのスコアレポート提出により、応募資格が認められた場合、募集要項が6月中に送られてきます。その後、7月31日までに出願手続きをすることになります。

フルブライト奨学金の出願に必要な書類は
・英文願書
・英文推薦状(3通)
・英文成績証明書(学術系学位、専門職学位、博士論文研究プログラムの場合)

ちなみに、説明会では、会社勤務の場合、上司の推薦状が必要との説明がありました。

また、推薦者が英語を書けない場合には、日本語で書いた原文と、応募者本人以外の人が英訳したもの(訳者の直筆サイン入り)が必要とのことでした。でも、できる限り、英語で書いてもらうほうが良さそうでした。

フルブライト奨学金を受けるメリット

フルブライト奨学金を受けるメリットは、単に留学費用と生活費を支給してもらえる、というだけではありません。他のメリットを見てみましょう。

●国務省スポンサーのJ-1ビザで留学ができる

普通の留学に必要な学生ビザ(F-1ビザ)の場合、申請料金が160ドル、さらにF-1ビザ申請前にSEVIS費用の支払いというものが必要で、これが200ドルかかります。J-1ビザの場合には、このどちらもかからないそうです。また、元奨学生の方のお話では、ビザの手続きもF-1ビザより面倒ではない、とのことでした。

●他の「フルブライター」とのネットワークができる

「フルブライト奨学生」は「フルブライター」と呼ばれているそうです。日本だけでなく、様々な国からのフルブライターがいます。国のお墨付きで留学してくる人たちですので、帰国後はそれぞれの国で活躍していく人たちです。

そうした人たちと、夏期オリエンテーションや、Spring Enrichment Seminarsと呼ばれる4日間のセミナーで一緒に学ぶことができること、また帰国後もフルブライターとしてネットワークを持ち続けることができることも、大きなメリットです。

●フルブライト・グループ保険の恩恵を受けられる

留学中のけがや病気などを、フルブライト・グループ保険がカバーしてくれます。

●米国滞在中の米国内協力機関によるサポート

米国内の協力機関により、ビザ更新手続きや、留学生活全般に関するサポートを受けられるそうです。

などなど。たくさんメリットがあります。

でも、なんといっても、「フルブライト奨学生」として留学した、ということ自体で一目置かれる、それが一番の価値ではないでしょうか。

留学先はどうやって決めるの?

今日はフルブライト奨学金の説明会の前に、アメリカ留学の説明会もあったのですが、「留学先選定はこのように進めましょう」とのことでした。

(1)自分がなぜ留学したいのか目的を明確にすること
(2)方法(大学なのか大学院なのか、学位を取得するのか否か等)を選ぶ
(3)大学を選択する(著名度やランキングだけでなく、大学の特色、カリキュラム、授業の内容などを吟味すること)

早いところでは10月頃には大学への応募が始まりますので、フルブライト奨学金に応募しつつも、その結果を待たずに並行して留学先を選び、大学への応募準備を進める必要があります。

先に大学へ応募しておいて、フルブライト奨学生として選ばれたら、それを志望先の大学へ伝えましょう。そうすると合格の可能性が高まる、とのことでした。(金銭面が保証されますので)

留学先を選ぶには、様々な方法がありますが、今日の説明会では、以下のサイトが紹介されていました。

CollegeBoard
PETERSON’s
Intensive English USA Online

そして、自分が大事にするポイントごとに、それぞれの大学の特徴をまとめた「大学選択ワークシート」を作ることをおすすめされていました。

必要な留学準備について、また大学選択ワークシートのフォーマットなどはこちらにまとまっていますので、活用しましょう!

元奨学生の方のお話では、大学へ提出するEssayには、自分の研究テーマや自己アピールだけでなく、それぞれの大学院の特徴をよくつかんでいることをしっかり匂わせる必要がある、そのためには丁寧に志望先ごとに書き換えることが必要、とのことでした。

なんだか、就職活動と似ていますね。

私は今は日本でやりたいことがたくさんあるので、留学はしない予定ですが、今日のお話を聞いていたら、留学したくなりました。それに、もっとたくさんの人にこのフルブライト奨学金のことを知ってもらって、チャレンジしてもらいたい、と思いました。(最初から敷居が高い、と思わずに)

日本からアメリカへの留学生はここ数年で激減しているそうですが、留学で身をもって得られる国際経験というのは、他には代えがたいものなのでは?と思います。アメリカ人だけでなく、世界中から集まってくる優秀な人たちと交流ができて、切磋琢磨しあえる、というのも素晴らしいことです。

何かピンと来た方は、今年でも来年でも、ぜひチャレンジしてみてください!

Enjoy Learning English☆

タニケイ

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タニケイプロフィール

谷口 恵子(タニケイ)

プチ・レトル株式会社 CDO
ワクワク英語学習コーチ
TOEIC ・TOEFLリスニング満点
Street Academy Platinum Teacher

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