大人のためのホントに使える英文法: All と Every のちがい
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最終更新日:2013/12/31
こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
みなさん、「英文法」は得意ですか?
「英文法」と聞くと、学校や受験の英語を思い出して嫌気がさす人もいるかもしれませんが、英文法は「英語を使うときのルール」です。
テストのために知っておくだけではなくて、実際に使える英語を身につけるために、知っておくと良い英文法はたくさんあります。それに、学校ではあまり習っていないけれど、実際に英語を使うときには知っておいたほうが良い英文法も、実はありそうです。
ということで、「大人のためのホントに使える英文法」シリーズを始めます!
基本的には私が英文法の復習をしながら、気になったことを書いていきますが、もしみなさんからもご質問があれば、ぜひFacebookページ「タニケイ式英語学習法」までお寄せくださいね!
All と Every の違い
今日は、「All と Every の違い」についてです。
All と Every は、どちらも「すべての」という意味ですが、違いはわかりますか?
◆ All の後には複数形の名詞、または不可算名詞(数えられない名詞)がくる。
◆ Every の後には単数形の名詞がくる。
というのは学校で習った気がしますが、どうやら、それだけではなくて、ニュアンスの違いがあるようです。
◆ All = ひっくるめて「全部」。その中の個々のものには意識が及んでいない。
◆ Every = 緻密な「全て」。個々を意識している。
この説明は、こちらの英文法の本に絵入りでわかりやすく書いてありました!
この本に例文として書いてあったのが、こちら。
You must attend all the meetings, and I mean every meeting, understand?
(会議は全部でなさい、すべてのミーティングだよ、わかったかな?)最初にallで「全部ね」と言った後、緻密なeveryに言いかえて念を押しているのです。
最初はざっくり、「全部の会議(all the meetings)に出てね」と言っているのですが、その後で、本当に、「一個一個の会議(every meeting)、全部だよ」と強調しているんですね。
every は個々を意識しているので、その後の名詞は単数になります。
× Every members were surprised.
○ Every member was surprised.
また、every の後に代名詞を使う場合には、every は単数扱いでも they を使うことができます。
○ Every child has his/her own book.
○ Every child has their own book.
his/her は"his or her"という言い方で、男性でも女性でもありえるときには、こういう代名詞の使い方をしますが、ちょっと面倒なので、their を使ってもいいんですね。
そういえば、オバマの2004年の民主党党大会のスピーチの中に、こんな一節があります。
But they sense, deep in their bones, that with just a slight change in priorities, we can make sure that every child in America has a decent shot at life, and that the doors of opportunity remain open to all.
(和訳)けれども彼らは、心の奥底で確信しています。ほんの少し優先順位を変えることで、私たちは、アメリカのすべての子供が良い人生を送る機会を持てて、チャンスの扉が全員に開かれるようにすることができるということを。
ここで "all children" ではなく、"every child" が使われているのは、ざっくりとした「全ての子供たち」ではなく、「一人一人の子供たち」に意識を向けて、その顔を思い浮かべながら、「もれなく全員」ということを強調しているのだろうと思います。
さて、all と every の違いについて、新しい発見はありましたか?
自分が「全ての」と言いたいときにも、all を使うのか、every を使うのか、ちょっと意識してみてくださいね!
Enjoy Learning English☆
タニケイ