リーディングスピードを上げる3つの方法
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最終更新日:2013/11/29
こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
昨日はリスニングスピードを測る指標としてWPM(Words Per Minute・1分間あたりの単語数)という指標をご紹介しましたが、これはリーディングスピードを測る指標としても使えます。
そして、リーディングスピードを上げるには、以下の3つのことが必要です。
(1)速さを意識しながら読む
(2)返り読みをしない
(3)頭から意味を取っていく
(1) 速さを意識しながら読む
まず、どんなことでも同じですが、「意識」をするかどうかで、結果は変わってきます。速く読もうと意識して読むことを繰り返せば、リーディングスピードは段々速くなっていきます。
まずは、昨日もご紹介した、WPMという指標で、現在の自分のリーディングスピードを測ってみましょう。1分間あたり何単語を読めるか、というものです。
好きなものを使って、1分間に読めた単語数をカウントしてもいいですし、以下のようなリーディングスピードを測れる便利なサイトもありますので、利用してみてください。
http://college.cengage.com/collegesurvival/watkins/learning_companion/1e/students/timed_reading.html
自分のリーディングスピードが分かったら、それを上げていけるように、速く読むということを意識します。
ネイティブの黙読でのリーディングスピードは300wpm程度と言われています。ノンネイティブの日本人であれば、まずは200wpm、できれば250wpmを目指しましょう!
目標を決めて、定期的にWPMを測っていくと、良いトレーニングになると思います。私もまだ200wpm前後です。一緒に頑張りましょう!!
(2) 返り読みをしない
次に、(2)の「返り読みをしない」ことも大事です。
英文を読む時、一度読んだ文章を、もう一度頭から戻って読みなおしてしまうことはないでしょうか。これを「返り読み」と呼びます。返り読みをすると、その分余計に時間がかかってしまいます。
まずは、返り読みをしない癖をつけましょう。最初のうちは、意味があやふやなまま読み進めていくことに不安を感じるかと思いますが、返り読みをしないと決めると、一回で意味を読み取ろうと集中しますので、読み方が変わります。2回読むよりも、少しスピードを落としてでも1回で理解するほうが、全体としては読むスピードは上がりますので、とにかく「返り読みをしない」ことを意識してみてください。
(3) 頭から意味を取っていく
最後に、(3)の「頭から意味を取っていく」ということですが、これは英文の書かれている語順に従って意味を理解していく、ということです。
たとえば、以下のような長い文章があったとします。(スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学のスピーチの中で、私の好きな一節です)
You've got to find what you love. And that is as true for work as it is for your lovers. Your work is gonna fill a large part of your life and the only way to be truly satisfied is to do what you believe is great work.
これを、頭から理解していくとこうなります。
You've got to find
あなたは見つけなければならない。
what you love.
あなたの愛するものを
And that is as true for work
そして、それは仕事においても真実だ。
as it is for your lovers.
あなたの恋人に対するのと同じように。
Your work is gonna fill
あなたの仕事は満たす
a large part of your life
あなたの人生の大部分を
and the only way
そして唯一の方法
to be truly satisfied
本当に満足するための
is to do
それは、することだ。
what you believe is great work.
あなたが偉大な仕事だと信じることを
これをスムーズにつなげて自然な日本語にすると、以下のようになります。
<和訳>
誰しも、自分が愛することを見つけなければいけません。それは、恋人についてと同じように、仕事にもあてはまることです。仕事は、私たちの人生の大部分を占めるものです。本当に人生に満足するための唯一の方法は、あなたが偉大な仕事だと信じる仕事をすることです。
英文を読むときに、わざわざ頭の中で、日本語の語順に置き換える必要はありません。英文の語順のまま、頭から終わりまで順番に理解していきましょう。
この、頭から理解していくときに、特に長い文の場合には、意味のかたまりを捉えることが大事です。これもたくさん文章を読むことで、できるようになっていきますが、意味のかたまりを捉えるのが苦手な方は、最初のうちは、実際に意味の区切りだと思う箇所にスラッシュを入れて、読んでみてください。これをスラッシュリーディングと言います。
You've got to find / what you love. / And / that is as true for work / as it is for your lovers. / Your work is gonna fill / a large part of your life / and / the only way / to be truly satisfied / is to do / what you believe is great work./
スラッシュを入れるためには、中学・高校レベルの基本的な文法は知っておく必要がありますが、今から分厚い文法本をやり直す必要はありません。
多少長い文でも、実はそれほど難解な文法が使われているわけではありません。文法は、言葉を使うときの原則、ルールですが、それさえ知っていれば全部が分かる訳ではありません。基本の文法を学んだ後は、実際にネイティブが書いた文章や話し言葉にどんどん触れていくほうが、実用的です。
文法本だけで英語を学ぼうとするのはやめて、たくさん生の英語に触れましょう。
その際にも、できるだけ自分の興味のある、読んで楽しいと思えるものを選びましょうね!
Enjoy Learning English!!
タニケイ
こちらは今読んでいる、オバマの”Dreams From My Father”です。