通訳案内士試験合格しました! &『大人の修学旅行』レポート☆
公開日:
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最終更新日:2016/06/17
<追記>以下に紹介している通訳案内士試験の情報は2014年度の情報です。通訳案内士試験の最新情報は、2016年6月に出版した『通訳案内士のすべてがわかる本』をお読みください☆
こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
本日発表の通訳案内士試験!『合格』しておりました☆
口述試験、手応えはありましたが、ほっとひと安心。応援いただいた皆様、本当にありがとうございます!特に、一緒にワークショップをしたり、Facebookで情報交換をしたり、励まし合ってきた「楽しい通訳案内士♫」グループの皆さん、ありがとうございます!!
口述試験レポートはこちら
今回、平成26年度の通訳案内士試験は、受験者数:7,290名に対して、最終合格者数:1,658名(2次の合格率としては77.2%, 全体の合格率としては22.7%)だったそうです。
英語での受験者だけで見ると、受験者数:5,352名に対して、最終合格者数:1,422名(2次の合格率としては76.5%, 全体の合格率としては26.6%)でした。
ご参考までに、日本政府観光局(JNTO)が公表している平成17年度からの受験者数、合格者数の推移をグラフにしてみました!受験者数と最終合格者数だけ、数字を表示させています。
英語での受験者だけの推移はこちら。
平成19年をピークに年々受験者数が減ってきていたのですが、平成26年度に受験者数が急増しているのが見てとれると思います。TOEICスコアによる英語筆記試験免除の新ルールを導入したのと、オリンピックと絡めた広告宣伝の効果が大きかったのでしょう。平成26年の全体の合格者数は1,658名と、平成20年を超える水準になりました。
今後の動きですが、政府は訪日外国人3,000万人を目指していますので、観光立国となるための施策の一つとして、まだ数年は通訳案内士を増やしていく方向にあるのでは、と思います。業界においては、通訳案内士が増え過ぎることで競争過多になり、「通訳案内士が安く使われてしまう」という懸念もありますが、通訳ガイドという仕事に興味があって、この資格を取ることで何か可能性を広げていきたい、という人にとっては、受けやすく、そして受かりやすくなった通訳案内士試験はウェルカムです!
今年も例年通りの試験日程であれば、出願は5月中旬から開始、筆記試験は8月中旬〜下旬、口述試験は12月上旬です。今からでも試験対策は十分間に合いますので、興味がある方は今年受けてみてはいかがでしょう?
こちらの記事も読んでみてくださいね!
TOEIC840点以上で英語筆記試験免除の「通訳案内士」をめざしてみよう!
「大人の修学旅行」に行ってきました!
さて、口述試験の結果発表を控えた先週末、私が主宰する「楽しい通訳案内士♫」グループの中の希望者7名で、奈良&京都に2泊3日の「大人の修学旅行」に行ってきました!
通訳案内士の資格を取るにも、また取った後にも、奈良&京都の世界文化遺産や国宝などの実物をじっくり見ておくことは勉強になるに違いない!また、自分がどんなことに感動するのか、どんなことが疑問に思うのかを、ガイドになる前にイチ観光客として確認しておこう!というコンセプトで、この旅行を企画しました。
最初の2日間は、既にKyoto Travel Agencyで通訳案内士のお母様のサポートをしていらっしゃる恵理さんが、世界遺産を中心に巡るゴールデンコースを企画してくださり、精進料理を頂いたり、お茶屋さんで舞妓さんとのプライベートタイムを楽しむなど、特別な旅ができました!
初日はお昼前に京都駅に集合し、最初に訪れたのは奈良の興福寺。高校の修学旅行以来の鹿との対面に興奮し、通訳案内士の日本史対策で覚えた「天灯鬼」「竜灯鬼」や「阿修羅像」に感動し、東大寺では大仏殿の大きさに圧倒されました。恵理さん手作りの仏像のヒエラルキーの図はとても分かりやすく、観光客に楽しんでもらうにはこうした工夫がものを言うんだな、と勉強になりました。
2日目のスタートは金閣寺。ただでさえ圧倒的な金色は、吹雪とのコンビネーションでさらに美しく、また寺ごとに形の違う垣のことや、金閣寺の中の様子などを教えてもらいました。
その後も龍安寺の石庭を見ながら石の置かれ方の意図を考えてみたり、天龍寺で美味しい精進料理を頂きながら、大事に食べること、大事に料理をすることについて考えてみたり。そして、二条城ではなんと、現役の通訳案内士の方に英語でガイドをしていただきました!こんな風に説明するのね〜と、英語の使い方や歩きながらの話し方など、とても参考になりました。同じ場所を訪れるにも、ガイドさんの説明があるのとないのとで、全く受ける印象が違います。やはり、ガイドという仕事は面白そうだし、やりがいがありそう!と思いました。
夜はお茶屋さんで舞妓さんの点てたお茶を頂いて、舞を見て、「お遊び」もして、そして直接舞妓さんから色々なお話を聞くこともできました。中学を出て15歳くらいで舞妓さんになることを決めて、親元を離れ、月に2日しかお休みがない状態で、毎日お稽古に励んだり、お座敷やお茶屋さんで仕事をしているそうです。お話を聞いたのは舞妓4年目の方でしたが、歳はずっと若くても、もうしっかり責任感を持って仕事をしている、プロなんだな〜と思いました。そして、舞妓さんの立ち居振る舞いや着物姿の美しいこと!「日本の美」というのは、ものだけにあるのではなく、立ち居振る舞いや話し方、仕草など、人が作り出せるものなのだと感じました。
3日目は自由行動の日でしたが、結局皆で銀閣寺、南禅寺、清水寺、三十三間堂、智積院、東寺(教王護国寺)を廻りました。移動時間がもったいなかったのと寒かったので、ほとんど歩かずタクシーを使いましたが、暖かい時期だったら自転車を借りて移動するのも良かったな〜と思います。
雪の銀閣寺もさらに侘び寂びを感じて素敵でしたし、南禅寺の水路閣も高校生のときに見た思い出はありましたが、今の方がその成り立ちにも興味を持てて、じっくり楽しむことができました。
智積院の長谷川等伯の襖絵を楽しめたのは、通訳案内士試験対策で何度も絵を見て、その名前も覚えていたからだと思います。狩野一門に弟子入りしようとしたけれどもあまりの個性的な画風に対立してしまったこと、息子も画才があったけれども若くして亡くなってしまったこと、息子を亡くした後に描いた長谷川等伯の絵の力強さ、など、以前の私でしたら、きっと興味を持つことはなかったでしょう。
*これはレプリカ(本物も見られましたが、期間限定の特別公開のようでした)
今あまり日本史や仏像、絵画、建築物などに興味がなくても、私のように、通訳案内士試験の勉強をしているうちに興味が出てくるかもしれません。日本のことを紹介できるようになりたい、日本のことを英語で語れるようになりたい、という気持ちがある方は、良いきっかけになることは間違いありませんので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
この「大人の修学旅行」があまりに楽しかったので、また色々な場所で開催したいと思っています。東京や近郊にも素敵な観光地がたくさんありますし、日本観光のリピーター向けに穴場を開拓するのも面白そうです。また、ガイドとして紹介する前に、自分自身が日本文化や日本固有のものを体験できるようなイベントも、今後グループで行っていきたいと思っています。
通訳案内士の受験に興味がある方、今年合格して通訳案内士として活動をしていこうと思っていらっしゃる方など、もしご興味があれば「楽しい通訳案内士♫」のグループにご招待しますので、こちらへご連絡くださいね。
Enjoy Learning English!!
タニケイ