現役通訳案内士に聞く!CEL英語ソリューションズで学び2年目で合格!
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最終更新日:2016/06/17
こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
現役の通訳案内士の方に、試験対策や実際のお仕事の様子などをお聞きする、「現役通訳案内士に聞く!」シリーズ。
お一人目のインタビューはこちら
今回は、CEL英語ソリューションズに通学して2年目で通訳案内士試験に合格された、大井かおりさんにお話を伺いました。
タニケイ:大井さん、よろしくお願い致します。まず、大井さんが通訳案内士になろうと思われたきっかけから教えていただけますか?
大井さん:元々英会話講師をしていたのですが、仕事をやめて専業主婦になって半年くらい経った頃、テレビでNHKの『トラッド・ジャパン』を見て、それがすごく面白かったんです。「茅葺屋根」を英語で説明するなど、今まで考えたこともなかったような内容に、感動しました!
それで、『トラッド・ジャパン』のことを調べてみたら、その番組で話している江口先生が、CEL英語ソリューションズで通訳案内士コースの先生をされていることがわかりました。そこで初めて「通訳案内士」という資格、仕事があることを知り、語学関係で唯一の国家資格ということで、かっこいいな、と思ったのを覚えています。しかも、その翌週くらいに江口先生の無料体験授業があったので、すぐに受けてみることにしました。無料体験授業を受けたのが2010年の10月末頃です。
タニケイ:体験授業を受けてみていかがでしたか?
大井さん:江口先生の授業は本当に面白くて、素晴らしくて、感動して目に涙が浮かんだほどでした。
タニケイ:それはすごいですね!その後、入学を即決されたんですか?
大井さん:そうですね。他の学校は見ずに決めました。11月から始まる一次試験・二次試験の全部の対策を含むパーフェクトプランというコースを選んで、週2回通いました。
タニケイ:全部の授業に出席できましたか?
大井さん:ほぼ全部出席しました。欠席してしまったときには、振替が可能だったので、それを利用しました。
タニケイ:私も体験授業を受けさせていただきましたが、予習、復習が大事そうですね。
大井さん:そうですね。しっかり予習して、授業中はひたすらメモをとって、それを復習を兼ねてテキストにきれいに書き込みなおす、ということをしていました。
タニケイ:授業の予習復習以外に何かご自身でされていたことはありますか?
大井さん:先生のおすすめの番組などは必ず見ました。本は、CEL英語ソリューションズのテキストだけです。他の市販の本や教科書などは使いませんでした。
タニケイ:一般常識の対策として新聞を読まれたりはしていましたか?
大井さん:新聞も特に読んでいませんでした。テレビやネットで大事そうなニュースだけチェックして、あとはCEL英語ソリューションズの一般常識の授業だけで十分でした。
タニケイ:合格までにどのくらい勉強されましたか?
大井さん:1年目は1次試験で英語だけ不合格になってしまい、2年目で合格しました。2010年の11月頃から勉強を開始して、2012年に合格したので、約2年でしょうか。
タニケイ:CEL英語ソリューションズの合格体験記を拝見したら、CELの魅力として「テキストが薄い」と書かれていましたが、そうなのですか?
大井さん:そうなんです。エッセンスを外さずに書いてあって、しかもとても薄いのでやる気になるんです。
タニケイ:それは大事ですよね。では、二次試験(英語・面接)の対策についても伺いたいと思います。どのように二次試験対策をされていましたか?
大井さん:1年目のときには、パーフェクトプランに二次試験対策が入っていましたので、それを受けました。2年目のときには、実は一次試験の感触が良くなかったので、諦めていて二次試験対策を始めたのは一次試験の合格発表後だったのですが、直前二次模擬面接クラスだけを受けました。
タニケイ:1年目に受けた二次試験対策というのはどんな授業でしたか?
大井さん:1クラス4〜6人の少人数で、生徒を当ててインタラクティブに答えながら進めるような授業でした。過去にどういう質問が出ているかという情報もその授業で得られたので、自分の答えを準備しておくことができました。
タニケイ:2年目に受けた直前二次模擬面接クラスというのはどんなクラスですか?
大井さん:最大4人までで、1回2時間、つまり1人あたり30分ずつ使えるような模擬面接をするクラスです。
一回の面接が大体10分以内なので、終わった後の先生からのフィードバックを含めても1人2周できます。完全にロールプレイ型で、面接官役の先生との応答の形で進めます。時間があれば、先生だけでなく他の生徒からもフィードバックを受けられます。これがとても良かったです。
タニケイ:何回くらい、この模擬面接クラスを受けたのですか?
大井さん:5回くらいだったと思います。
タニケイ:このクラスは受けていて良かったですか?
大井さん:本当に良かったです。模擬面接でのDan先生の指摘がとても厳しくて、その厳しいやり取りに慣れていたので、実際の試験での面接官の方が優しく感じました。にこりともしない方でしたが、それでも。
あとは、Dan先生が、私が話した内容をもっと良い言い回しになおしてくれたりしたので、それは印象に残って覚えやすかったです。
タニケイ:二次試験の対策で何か気をつけるポイントはありますか?
大井さん:色々な問題のモデルアンサー(解答例)を作っている人もいましたが、私はそれはしませんでした。時間がなくてできなかった、というのもありますが。でも、どちらかというと、内容を暗記してスラスラ話せることよりも、ガイドとして、自然に自分の言葉で話すことのほうが大事だと思います。
タニケイ:では、合格されてからのお話を伺いたいと思います。資格を取られてから、どのくらいで実際にガイドのお仕事を始められましたか?
大井さん:合格発表が2013年2月で、合格証をもらい、その後都道府県に申請をして、3月末に登録証をもらいました。
そして、通訳案内士の団体で新人研修を受けたり、もうちょっと自分でも勉強したりして、一番最初にガイドとして仕事をしたのが、2013年7月です。
タニケイ:通訳案内士の団体というのはいくつかあると思いますが、大井さんが最初に登録されたのは、どちらの団体ですか?
大井さん:GICSS研究会(ジックス研究会)です。
タニケイ:そこを選んだ理由は何ですか?
大井さん:CEL英語ソリューションズの先生にご紹介いただきました。また、研修のレベルが高いと聞いていました。費用的には高めでしたが、結果的に実践的な研修が多くてとても良かったです。
タニケイ:初めてのガイドはどんなお仕事でしたか?
大井さん:アメリカ人の高校生(13歳〜18歳)40人の団体を大型バス一台で2週間引率し、日本全国を旅してまわるというツアーでした。広島、京都、高山、箱根、富士山、都内などをまわりました。
タニケイ:初めてのガイドはいかがでしたか?
大井さん:楽しかったです!2週間一緒にいると情が湧くんですよね。最後は涙でお別れしました。
タニケイ:初めてのガイドが2週間というのは長いですよね?
大井さん:そうですね。最初は数時間〜半日くらいの仕事から始める人が多いようです。ガイドではなく、空港からホテルへ連れて行ってあげる送迎のお仕事を最初にする方も多いです
タニケイ:その最初のお仕事以降は、どんなガイドのお仕事が多いのですか?
大井さん:各旅行会社で主催するツアーのガイドが多いですね。数日のものもあれば、1日だけのものもあります。都内・日光、鎌倉などの近郊が多いです。
タニケイ:どのくらいの頻度でお仕事をされているんですか?
大井さん:観光シーズンの忙しいときには、月の半分くらいガイドやツアーデスクなどのガイド関連の仕事をしています。でもベテラン先輩ガイドの方々はもっと頻繁にお仕事をされています。
タニケイ:波がかなりありそうですよね。
大井さん:そうですね。桜の季節の3月末〜4月や、紅葉シーズンの秋も観光客が多いですね。
タニケイ:ガイドをするときには準備もかなりされるんですよね?
大井さん:そうですね。行く場所が分かっている場合にはしっかり準備をします。行ったことのない場所なら下見に行ったりもします。その最初のガイドのときには、私自身が広島に行ったことがなかったので、自費で広島に下見に行きました。
タニケイ:そうなんですか!でも、たしかに行ったことのない場所をいきなりガイドするのは難しいですよね…。では、ガイド関連のお仕事をされたのは通算で何日間くらいでしょうか。
大井さん:数えてみたら、2013年7月から今年2月末までの8ヶ月間で40日間でした。でも、今年の3〜5月だけで、それと同じくらいの日数、仕事をしていました。
タニケイ:わぁ!それはお忙しいですね!お仕事は紹介が多いのですか?
大井さん:そうですね。登録している団体や派遣会社からの紹介です。時には、ご自分でサイトを持って、直接ガイドを引き受けたりしている方もいますが、私はそれはやっていません。
タニケイ:では、ガイドのやりがいをどんなところに感じますか?
大井さん:お客様から言われた言葉で、とても嬉しかった言葉があるんです。
カナダからいらっしゃったお客様で、日本に来るのは初めての方でした。たった2時間の送迎の仕事だったのですが、別れ際にこう言われました。
「初めて話した日本人は君だから、君は僕にとっての日本の印象を決定づけた。日本は素晴らしい国だと確信したよ。出会えて良かった、ありがとう。」(実際には英語で)
これは、今まで生きてきた中でトップ3に入るくらい嬉しかったです!私個人が日本の印象を決定づけてしまう責任感を強く実感しましたが、そこがこの仕事のやりがいだと思います。
日本の素晴らしさを伝えられるやりがいも、もちろんあります。日本はやはり独特の文化があって、ガイドを始めてからも、日本ってすごい国なんだな〜と思うことが度々あります。自分自身がそれを知る面白さもあります。
タニケイ:今も研修を受けたりされているんですか?
大井さん:そうですね。時間があるときには、時々研修を受けています。
タニケイ:「こんなガイドになりたい」という想いはありますか?
大井さん:自分が旅行で海外に行ってガイドについてもらったときのことを頻繁に思い描くようにしているんです。
同じことを伝えるにも、ただ説明するだけではなくて、一人一人のニーズや興味に合わせて、面白く伝えられるガイドになりたい、と思っています。
そして、日本に旅行に行ったときのことを思い返すときに、「ガイドのKaoriはこんな人だったな〜」と印象に残るガイドになりたいし、それにふさわしいガイドになりたいと思っています。
タニケイ:では最後に、通訳案内士に興味がある方や、通訳案内士合格を目指して勉強している方へのメッセージをお願いします
大井さん: はい。実際にガイドになると、色々な街に詳しかったり、美味しいお店を知っていたりすることが大事です。ガイドになるまでは試験勉強がもちろん大事ですが、ガイドになったら、勉強よりも遊びの方が大事かもしれません。
私自身、試験勉強はもちろん大変でしたが、ガイドとして現場に出てからの幅広い勉強のほうがもっと大変です。
ガイドは、いままでやってきたこと、いまやっていることが、どんなことでも活かせる仕事だと思います。そして、自分自身が色々なことに興味をもって、生き生きと生きているかが、問われる職業だと思います。英語力だけでもなく、歴史をどれだけ知っているか、だけでもなく。
タニケイ:なるほど。では試験勉強をしながらも、色々なことに興味を持って、アンテナを張っておきたいと思います!私も今年受験しますので、がんばります!大井さん、ありがとうございました。
タニケイのCEL英語ソリューションズ 通訳案内士コース授業体験レポート
CEL英語ソリューションズの、江口先生の通訳案内士コースの英語1次試験対策の授業を体験受講させていただきました。
事前に予習課題が配布され、総予習時間は毎回2〜3時間とのこと。
英語の筆記試験と同様に、読解問題(空欄補充、並べ替え問題、内容正誤確認問題、反意語を問う問題など)があり、さらに、英文和訳、和文英訳、日本的事象の説明問題などがあります。
授業では、予習範囲について、江口先生が丁寧に解説をしながら、さらに詳しい背景、説明をされます。
英文のレベルはTOEICよりだいぶ難しいと思います。出てくる内容の幅も日本文化的なことから経済史まで、広いです。そして文法が正確に分かっていないと解けない問題が多いです。私は見事に引っかけに引っかかってしまいました。語彙も難しめです。
何より、TOEICと違って、記述問題があるので、しっかり準備しておかないと、合格点70点は取れないのでは?と思います。TOEICの点数で筆記試験免除になって、本当にラッキーでした…。(来年以降受験を考えている方、TOEIC840点のほうが、だいぶ楽だと思います)
予習範囲以外にも、その場で新しく読解問題を解いたり、和文英訳をしたり、単語の確認をしたりしました。
江口先生の流れるようなトークで2時間があっという間でした。このたった2時間だけでも、和紙の話や、如来と菩薩の違い、経済史、西洋と日本における労働者と資本家の関係など、大変勉強になりました。本当に、密度の濃い内容の授業でした!
<追記>通訳案内士の最新情報は、2016年6月に出版した『通訳案内士のすべてがわかる本』をお読みください☆また、ガイドとしてのさまざまな活動の仕方も紹介しています!
タニケイ