タニケイ式シャドーイング(8) 3ヶ月でネイティブの音を聞き取る英語耳を作る
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最終更新日:2017/01/28
みなさん、こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
英語のリスニング力をアップし、スピーキング力アップや発音改善にも効果のあるシャドーイング。ぜひ英語の実践力をアップしたい方に使っていただきたいトレーニング法です。
いくつかのステップを踏んでからシャドーイングに入ることで、「いきなりシャドーイングをすると難しすぎて挫折しやすい」という課題を解消し、さらに、音を正確に捉えていくことで、シャドーイングの効果を最大化する「タニケイ式シャドーイング」の各ステップについて説明してきましたが、今回は、この「タニケイ式シャドーイング」をセルフトレーニングでやっていく場合のモデルプランをご紹介しますね!
このセルフトレーニングは、1日30分を3ヶ月間、集中して続けることをおすすめしています。そして、毎日教材(スキット)を変えるのではなく、5日〜7日くらいで1つのスキットのシャドーイングに取り組みます。
どのくらいのレベルの教材を選べば良いか、については「効果を最大にする教材の選び方」を参考にしてくださいね!
シャドーイングのセルフトレーニングのモデルプラン
シャドーイングトレーニング1日目:
初日は準備のステップということで、(1)リスニング〜(6)オーバーラッピングまでをします。これで30分くらい経ってしまうと思いますが、もし時間があれば、(7)のシャドーイングも1,2回してみてください。腕試しのつもりで、あまりたくさん言えなくても、まだ気にしなくて大丈夫です。
(1) リスニング:音声を聞く
(2) ディクテーション:聞き取りをする
(3) 黙読&理解:黙読して疑問点がない状態にしておく
(4) 音読:声を出して読む
(5) リピーティング:音声を一文ずつ流して、真似をして繰り返す
(6) オーバーラッピング:音声と同時に発話する(スクリプトを見ながら)
時間があれば
(7) シャドーイング:音声を聞いて少し後を追いかけて発話する(スクリプトは見ない)
シャドーイングトレーニング2日目:
いよいよシャドーイングがメインになりますが、最初からシャドーイングをするのではなく、リスニングを1回して、しっかりネイティブの音声を聞き直します。その後、口のトレーニングとして、速音読をしてから、オーバーラッピング、シャドーイングとトレーニングします。オーバーラッピングは、シャドーイングに入れる心の準備ができるまで、何回でもやって構いません。シャドーイングを何回か続けてみると、いつも聞き取りにくい箇所、スムーズに追いかけられない箇所が絞れてきますので、そこだけポイント練習をします。
(1) リスニング(1回)
(2) 速音読(1〜2回)
(3) オーバーラッピング(3回以上)
(4) シャドーイング(10回以上)
(5) ポイント練習:言いにくい箇所を集中的に練習
シャドーイングトレーニング3日目〜卒業まで:
ここからは、いきなりシャドーイングに入っても構いません。もし音がしっかり聞こえない、真似できていないと感じる場合には、リスニング、オーバーラッピングに戻ってから、シャドーイングをしてみましょう。
(1) リスニング(省略可)
(2) オーバーラッピング(省略可)
(3) シャドーイング(20回〜30回)
シャドーイングがうまくできないときの対処法
シャドーイングの練習をしていると、どうしてもうまくいかない、という時がくると思います。そんなとき、すぐ嫌になってトレーニング自体をやめないでください。
私自身もよく陥っていた「うまくできないパターン」について、対処法を書きますので、ぜひ参考にしてくださいね!
1. 全体的に口がスムーズに動かない場合
速音読に戻って、口のトレーニングをしましょう。シャドーイングは口をかなり忙しく動かしますので、ちょっと準備体操が必要です。以下の順番でやり直してみて、シャドーイングまできたら、苦手な箇所をしっかり見つけてポイント練習をしましょう。
順番:速音読 → オーバーラッピング → シャドーイング → ポイント練習 → シャドーイング
2. アクセント、イントネーション、リズムなどが真似できていない場合
リスニングに戻って、アクセント、イントネーション、リズムなどを意識しなおしましょう。慣れるまでは、スクリプトを紙に印刷して、アクセント、イントネーション、リズムなどを書き込み、リピーティング、オーバーラッピングのときにはそれを見て練習してみましょう。何度か意識をして聞いていると、書き込まなくても、そうした音の変化が耳でキャッチできるようになっていきますので、書き込みはやめて構いません。
順番:リスニング(アクセント、イントネーション、リズムなどをスクリプトに書き込む) → リピーティング → オーバーラッピング → シャドーイング
3. オーバーラッピングのときはついていけるがシャドーイングになるとついていけない場合
シャドーイングをするときに目を開けていた人は、まず目を瞑ってシャドーイングをしてみましょう。視覚を閉じると聴覚が鋭くなります。慣れてきたら目を開けてシャドーイングしてみましょう。
特に、スクリプトが頭に浮かんでしまう人は、頭の中のスクリプトを読みながら、オーバーラッピングをしてしまっているようなものなので、スクリプトの記憶があやふやな分、遅れてしまいます。必ず、頭の中のスクリプトを読むのではなく、音を聞いてそれを追いかけていくことを「意識」してみてください。意識を変えるだけで、知覚も変わりますから、試してみてくださいね!
ただし、いつも特定の箇所で遅れる場合には、そこが苦手箇所ということなので、ポイント練習をしましょう。
以上が、「タニケイ式シャドーイング」のセルフトレーニングの方法です。ぜひ、今日からでも明日からでも、始めてみてください。
「タニケイ式シャドーイング(9) 英語学習の効果をぐんと上げるおすすめツール」はこちら
(「タニケイ式シャドーイング(1) タニケイ式シャドーイングの特徴」はこちら)
Enjoy learning English!!
タニケイ