英語を使って働く人たちに学ぶ「実際に効果の出た英語学習法」
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最終更新日:2014/04/24
みなさん、こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!
昨日12/2の夜、「グローバル人材の今を考える:英語を使って働く・英語を学ぶ」というタイトルのセミナーを聞いてきました。
主催は「IT業界のキャリアデザインを支援する会」通称「アイキャリ」さん。
オラクル、レッドハット、ヒューレット・パッカードなど、IT業界の中で英語を実際に使って働いていらっしゃる6名の方々に、どうやって英語を身につけたのか、今はどのように英語を使っているのか、どんなところに気をつけているのか、生の声を聞くことができました。
私が特に気になった内容をシェアさせていただきますね!
実際に効果の出た英語学習法
みなさんが紹介されていた英語学習法の中で、これは!と思ったものをご紹介します。
(1) 300回シャドーイング・トレーニング法
・3-4分くらいのリスニング教材を3つ用意。
・スクリプトに発音記号を書き入れ、音声を聞いてシャドーイングを300回。
・辞書や文法書を使いながら意味を理解して、またシャドーイングを300回。
これを行う前に、「英語耳」の本を使って、英語と日本語の母音・子音の違いを認識しなおし、発音練習をしたそうです。
このトレーニングによって、海外に行かなくても、擬似的に「英語漬け」の状態を再現し、英語回路を作れた、とのことでした。
私もリスニング力・スピーキング力をアップしたい方にはシャドーイング・トレーニングをおすすめしていますが、音をしっかり聞いてスピーキングを繰り返しすることは非常に効果があります。そして、トレーニングのときに、「正しい発音を意識する」という点もとても大事です!
「英語はスクワット」という言葉にも納得!私もよく「シャドーイング・トレーニングは筋トレと同じで、やれば必ず効果が出ます」というお話をしています。
みなさんは筋トレしていますか?していない方は、そろそろ始めてみませんか?
(2) スピーチ丸暗記法
なんと、オバマ大統領の20分のスピーチを丸暗記した、という女性が!
「私も今オバマスピーチを練習中です!」と思わず手を挙げそうになりました。この方の場合には、最初に文法と意味を全部理解してから、オバマ大統領再選勝利演説(CD付)の本を使って、丸暗記したそうです。
私が今練習しているのは、英語学校FORWARDのレシテーション大会の課題、オバマが一躍有名になった、2004年民主党党大会の伝説のスピーチです。石渡誠先生の「英語を本気でモノにするスピーチ朗唱法 Barack Obama The Audacity of Hope編」を使って練習しています。
(3) 映画からフレーズを学ぶ
帰国子女で映画好きの男性は、今も映画から英語を学んで練習しているそうです。英語字幕を出して、気になったフレーズがあったときに一時停止してリピーティング練習をしているとのこと。
映画はシチュエーションが分かりやすいですし、言い方なども一緒に学べるので、おすすめです!好きな映画、繰り返しみても飽きない映画があれば、ぜひシャドーイングまでしてみてくださいね。
(4) 一人スピーキング練習
これも同じ帰国子女の方でしたが、やはり日本では英語を話せる機会が少ないので、自分で家で「一人スピーキング練習」をしているとのことでした。鏡の前やお風呂で、ナルシストのようになって練習しているそうです。
英語ができるようになったブレイク・スルーのきっかけ
複数の方に共通していたのは、「自分の英語が間違っていてもいいと思えたとき」「文法間違いを気にしなくなったとき」にブレイク・スルーが起こったということでした。
下手な英語でも、文法が間違っていても、自分が伝えたいことが伝われば、それが「英語が話せる」ということだと。
失敗を恥ずかしいと思わず、とにかく伝えたいことを伝えようと話してみることが、英語上達のカギなんですね!
たしかに、コミュニケーションですから、伝わる、ということがまず大事ですよね。伝えたいことは、話してみないと絶対に伝わりません。まずはトライしてみましょう!
仕事で英語を話すときに気をつけるべきこと
小さい頃アメリカで過ごされた帰国子女の2人の言葉から。
・同じことを言うにもシーンや状況が違えば、違う言い方をする。TPOに合わせた英語を話しましょう!
・自分のキャラに合わない英語を使わないように注意しましょう!
・しゃべり方がイメージを作る。たとえば、大人の女性が高い声で話すと、知的でないと見られて信頼性が下がってしまう。
・自分が伝えたいことを伝えるために、発音とボキャブラリーが大事!
たしかに、ひとくちに「英語」といっても、色々な英語がありますよね。「仕事で使いたい」と思っている方は、ビジネスシーンに合わせた英語を話せるようになりましょう。
もっと言うと、ビジネスシーンの中でも、同僚同士で話す場合と、お客様に対して話す場合とでは、丁寧さが違いますよね。まずは自分が英語を何のために話せるようになりたいのか、どのような人を相手に英語を使えるようになりたいのか、クリアにすることが大事ですね。
以上、「英語を使って働く・英語を学ぶ」セミナーから、私が気になったポイントをシェアさせていただきました。
6名のスピーカーの方々のお話を聞いて、毎日のように英語を使って働いている人たちが、どれだけ真剣にトレーニングをしてきたか、そして、英語ができるようになってからも、日々試行錯誤したり、異文化コミュニケーションのための勉強をしているのか、ということが非常に印象的でした。
昨日のセミナーが開催された日本オラクルも、アメリカに本社がある外資系IT企業で、私もそこに新卒で入社して5年半ほど在籍していました。
アメリカが本社だと、日本だけでは仕事が完結しないので、エンジニアをしていたときには、本社やインドなどにいる開発部隊とのやり取りが必要でしたし、IR部門に異動してからも、本社が出す英語のプレスリリースを和訳したり、経営陣向けのレポートや資料は基本英語か日英併記で作っていました。
ただ、私がいたときには、メールやチャット、レポート、資料作成などの読み書き中心で、電話やテレビ会議で話すなどのコミュニケーションは、あまり必要ありませんでした。
昨日お話したオラクル社員の方によると、今はオラクルもさらにグローバル化が進んでいて、英語の必要性は高まっているようです。今年、社長もイギリス人のデレクさんに交代されましたね。
また、ITではありませんが、武田薬品も、競合のグラクソ・スミスクラインからフランス人のウェバーさんを社長に迎える、という驚きのニュースが先日流れたばかりです。
会社のトップが急に外国人になったり、会社が海外企業に買収されたり、海外企業と業務提携をしたりして、急速に社内が英語公用語化する、というのは、今はどの会社でも起こりえることだと思います。
今のところ差し迫った英語力アップの必要性がない方は、英語学習を続けるモチベーションもなかなか維持するのが難しいかと思いますが、もし急に来月から上司が外国人になって、英語で毎週のレポートをするようになったら、自分の今の英語力で大丈夫かな?と想像してみてください。
具体的にシチュエーションを思い浮かべて、こんな場面でこんな風に英語を話せるようになりたいな、と夢を描いてみることが、目標達成に近づく第一歩です!
Enjoy Learning English!!
タニケイ