英語がスラスラ読めるようになる!学校では教わらない、洋書を読み切る3つの力を身に付けよう☆ | Enjoy Learning English!!

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英語がスラスラ読めるようになる!学校では教わらない、洋書を読み切る3つの力を身に付けよう☆

公開日: : 最終更新日:2018/10/12

こんにちは!英語学習コーチのタニケイです。

「洋書をすらすら読んでみたい」というのは、英語学習をしている方なら一度は抱く思いではないでしょうか。翻訳版を待たずに好きな本を原書で読めたり、原書で英語そのままのニュアンスを味わいながら読書を楽しめたら素晴らしいですよね。もしくは、英語の雑誌記事や英語のウェブサイトのニュース記事をさくさく読めたら、きっと仕事もはかどるでしょう。

しかし、実際に洋書に挑戦してみようとすると、ハードルが高いと感じてしまう方が多いのではないでしょうか。「読むのにとても時間がかかって、読み終わる気がしない」「知らない単語が多すぎて、意味が100%わからないのが気持ち悪い」「たった1ページしか読んでないのに、どっと疲れてしまう」といった声をよく聞きます。

この度、そんな洋書リーディングの壁を感じている方に読んでいただきたい、具体的なトレーニング法やボキャビルの方法を解説した書籍を出版しました!ご興味がある方はぜひお手にとってみてくださいね。電子書籍も同時発売しています☆

さて、今回のブログでは、「洋書のリーディングに必要な3つの力」をご紹介したいと思います。

「洋書を読みたいけれど、なかなか読み進められない……」という壁にぶつかった時、あなたは「洋書を読むためには、もっと英語力が必要なんだ」と考えるかもしれません。しかし、それは違います!中学・高校である程度きちんと英語を勉強してきて、最低限の文法を理解している方であれば、あなたの英語力は十分なのです!日本語の本を読むのに、日本語の勉強をしてから読み始めたという人は、ほとんどいないと思います。本が好きで読んでいくうちに、語彙が豊富になり、読むのが得意になっていくというのは、洋書も同じです。

では、なぜ洋書1冊を読み切るのはこんなに大変なのでしょうか。実は、その答えはとてもシンプルです。あなたが洋書を読めない理由は、次の3つなのです。

① 英語を読むスピードが遅い
② 知らない単語が多い
③ 英語を読み続けるのに慣れていない

それぞれ、どういうことか見ていきましょう!

① 英語を読むスピードが遅い

「英語を読むスピードが遅い」と言うと「自分は日本語でも読むのが遅いんだけど……」と考える方もいるかもしれません。しかし、ここで問題にしているのは、英語をしっかり勉強してきた人ならではの「特殊な読み方」が原因で、英語を読むのが遅くなっているということです。

ここで言う「特殊な読み方」とは、一文ずつS(主語)、V(動詞)を書き込んだり、意味の区切りごとにスラッシュを入れるような読み方のこと。このように丁寧に正確に読んでいく読み方を「精読」と呼びますが、私たちが学校の英語の授業で習ってきたのは、まさに精読的読み方です。今までしっかり英語を勉強してきた方ほど、英文の意味を正確に把握しないと不快に感じたり、文構造はどうなっているのか気になってしまうことが多いでしょう。しかし、数万語というボリュームのある洋書をすらすら読んでいくためには、精読的読み方は適していないのです。

② 知らない単語が多い

洋書を開くと、「忘れていた」「思い出せない」というレベルではなく、「全く初めて見る」単語にたくさん出会うでしょう。それなりに英語を勉強してきた方ほど「まだこんなに知らない単語があるのか」と愕然としてしまうかもしれません。

しかし、ネイティブの平均的な大人のボキャブラリーが20,000語程度であるのに対し、日本の英語学習者の場合、学生時代に英語が苦手だったわけではなく、社会人になってからも少しは英語学習をしてきた人でもボキャブラリーは5,000語程度と言われています。

また、私たちが今まで優先的に覚えてきたのは、おそらく試験対策の単語でしょう。当然ですが、そうした単語と、洋書に出てくるような単語はぴったり重なるわけではありません。そのため洋書には、中学や高校でも習わず、TOEIC などの試験にもほとんど出てこないような単語(でも、ネイティブの小中学生がふつうに知っている単語)が頻出します。洋書をすらすら読むためには、洋書に出てくるような単語を知らなければならないのです。

③ 英語を読み続けるのに慣れていない

試験の読解問題はなんとか解けても、洋書を読んだときの疲労度はケタ違いだ、と思う方も多いのではないでしょうか。そこで、最初にお伝えしておきたいことは、学校や試験で「長文」と呼ばれるような英文は、実は長文ではないということです。

たとえば、TOEIC のPart7の読解問題の中の長めの文章でさえ、300ワード程度しかありません。それに比べて、洋書となれば、児童書では3万~5万ワード、大人向けの洋書は7万~10万ワード、長めの推理小説などは10万ワードを超えるものもあります。

試験の読解問題を「長文」だと思って、そのくらいの長さのものしか読んでいなければ、本当に長い英文に慣れることはできません。また、一文ずつじっくり意味を理解していく精読的読み方では、読むために使う労力が大きすぎます。300ワード読んだだけでも疲れてしまって、数万ワードの洋書1冊を読み切るのはとても困難でしょう。疲れにくくするためには、本当に長い英文を読むことに慣れること、そして英文の読み方を変えることが必要です。

さて、ここまでで、なぜ洋書を読むことができないのか、その理由がわかりましたでしょうか。必ずしも、あなたの英語力不足が原因ではないことが伝わったかと思います。学校で教わってきた英語学習の仕方や、試験で求められてきた英語力とは違った力が必要なのです。
それは、「洋書1冊を読み切るために必要な力」です。具体的には、次の3つの力です。

① 速読力
② 単語力
③ 読書体力

それぞれ、どういう力なのか、詳しく見ていきましょう。

① 速読力

一文を丁寧に正確に訳しながら読んでいく精読は、洋書を読んでいくのには適していません。また、英語は文法、日本語とは語順が異なるので、精読をしていると必ずと言っていいほど「返り読み」をしてしまいます。そのため、ネイティブのような自然な読み方に近づけるために、まず「返り読み」と「精読的読み方」から離れることが大切です!

ではどのように読めばいいかというと、細部にこだわらず、英文の大意をつかむように読んでいきます。多少わからない文があっても気にしないで読み進めるのです。精読に慣れている私たちは、知らない単語や複雑な構文が出てきた時の「わからない」をとても気持ち悪く感じます。しかし、わからない部分を飛ばして読んでも、前後の文脈から大体の意味を推測できることは多くあります。

日本語で本を読んでいるときには、初めて見る漢字が出てきたり、知らない熟語が出てきても、あまり意識することなく読み進めているはずです。それなのに、私たちは英語を読むときに限って、その内容を後でテストされるのではないかという危機感からか、もしくは精読に慣れすぎているためか、100%わからないと「気持ち悪い」と感じて、先に進めなくなってしまうのです。

学校の授業や試験のためではなく、自分が楽しむための読書なら、多少知らない単語があるままでも、正確に理解できない文章があるままでも、全体の意味がわかれば読み飛ばして構いません。洋書をスムーズに読むためには、そのように、大意をつかみながら、流れに乗ってスピーディーに読んでいく力が必要です。

② 単語力

先ほど、試験対策の単語と洋書に出てくるような単語は異なる、と説明しました。そこで実際に有名な小説『赤毛のアン』の冒頭に出てくる次の単語を見てみましょう。みなさん、次の単語を知っていますか?

fringe 縁取りをする
traverse 横切る
intricate 入り組んだ
cascade 小滝
decency 品のよさ
decorum 礼儀正しさ
ferret 探し出す

これらはかなり難易度の高い単語です。普段の生活の中ではなかなか出会うことがないですが、小説の中では当然のように出てきます。このように、洋書を読むと、ネイティブとの単語力の差を痛感します。

また、日本人の単語力は、ある程度しっかり英語を学んできた人でも5000 語程度、ネイティブは少ない人でも2 万語の単語力があると言われています。つまり、洋書や英語の雑誌をネイティブのようにすらすらと読むためには、少なくとも2 万語の単語力が必要だということです。もちろん、文脈の中で意味を解釈できたり、派生語などで意味を推測できる単語もあるので、たとえ2 万語の単語力がなくてもある程度読むことはできます。ただ、わからない単語が多ければ多いほど、読むストレスは大きくなるでしょう。ある研究によると、英文をストレスなく読むためには、出てくる単語のうち95% の単語を知っている必要があるとのことです。やはり、単語力はスムーズなリーディングには欠かせないものです。

③ 読書体力

最後に必要なのが「読書体力」です。私たちの多くは、大学受験やTOEICなどの試験で長文問題にもたくさん挑戦してきました。しかし、試験で「長文」と呼ばれている英文のワード数は数百ワードなのに対して、洋書になると数万ワードと、ケタが違います。

試験問題の英文はなんとか読むことができたとしても、その何倍もの量の英文を同じペースで読み続けられるとは限りません。もちろん一気に1 冊を読み切る必要はありませんが、毎日1 ページしか読めなければ、1 冊読み切るのに何ヶ月もかかってしまいます。また、まるで試験のような緊張感を持ったまま読んでしまうと、読書自体を楽しめません。日本語で本を読むのと同じように、リラックスして洋書を楽しめるのが理想です。

たとえるなら、短距離走を得意とする人が必ずしも長距離を走れるわけではないということです。短距離走の走り方で長距離を走ってしまったら、おそらく途中で息切れしてしまうでしょう。長距離走には長距離走のための走り方があるように、洋書1 冊を読み切るためには、長い英文を読み続ける読書体力を身に付けて、長く読み続けるのに適した読み方をする必要があるのです。

以上のように「洋書1冊を読み切るために必要な力」は、①速読力 ②単語力 ③読書体力 の3つでした。次回は「①速読力」を身に付けるための3つのコツについて紹介しますね!

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タニケイプロフィール

谷口 恵子(タニケイ)

プチ・レトル株式会社 CDO
ワクワク英語学習コーチ
TOEIC ・TOEFLリスニング満点
Street Academy Platinum Teacher

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