EnglishCentral動画を使ったシャドーイングトレーニング法

みなさん、こんにちは。英語学習コーチのタニケイです！

先日出版したこちらの電子書籍では、おすすめの英語学習ツールEnglishCentralを使って、シャドーイングをしてみましょう！ということで、【実践編】の「2.シャドーイングセルフトレーニングでの活用事例」を書かせていただきました。

今日は、EnglishCentralの動画の中で、38秒と短めのものを選んでみましたので、ぜひ一緒にシャドーイングにトライしてみましょう！

初対面の人との会話でよく出てきそうな会話です。
Talking about Interests and Sport
※ EnglishCentralはPCでご利用ください。

「タニケイ式シャドーイング」は以下のステップで行っていきます。いきなりシャドーイングに入ると難しいので、ぜひステップを踏んでやってみてください。この動画は少し易しいものですので、初めてシャドーイングにチャレンジする方におすすめです。これがいきなりシャドーイングできてしまう人は、もう少し難しいもの、速いスピードのものを選んでみてくださいね。

ステップ1： リスニング

WATCHを使います。字幕を消して、2回動画を再生します。音に集中するため、動画を見る、というよりは、しっかり耳に神経を集中させます。

字幕を消すには、右下のCCをクリックして、字幕のチェックを外します。

リスニング1回目： 聞き取れた言葉を元にどんな会話だったか推測してみましょう。
リスニング2回目： 会話の内容を元に頭の中に絵を描きながら聞いてみましょう。

ステップ2： ディクテーション

LEARNを使います。穴埋め問題を解いて、間違えた箇所は、何度も音声を聞き、自分でも音声の真似をして繰り返してみます。

「聞き取れない」ということは、知らない単語だったか、自分の思い込んでいる発音が正しい発音と違っていたか、聞き取れないくらい早かったか、のどれかのケースがほとんどです。聞き取れなかった部分を何度も聞いて、口に出して練習することで、単語と、その正しい発音を結びつけて、そのままインプットすることができます。

ステップ3： 黙読＆理解

スクリプトを黙読して、しっかり意味を確認します。わからない単語などがあれば調べます。これは、シャドーイングをするときに、疑問点があると気になってしまい、シャドーイング自体に集中できないためです。疑問点が全くない状態になったら、ビデオを１回再生し、音だけを聞きます。聞きながら、内容がはっきり分かったかを確認してください。

ステップ4： 音読

ビデオの右側にあるVideo Detailsのボタンを押して、そのビデオのスクリプトを表示させます。

順番に、以下の3種類の音読をします。

・速音読：自分の最高スピードで音読（普段話すときと同じくらいの声で）
・中速音読：少し早口で音読（内容をイメージをしながら）
・普通音読：普通スピードで音読（内容をイメージをしながら＆気持ちを込めながら）

マラソンの高地トレーニングと同じで、最初に最高スピードで音読をすることで、普段よりも大きな負荷をかけて、スピーキングのための口の筋肉を鍛えます。その後に段々スピードを落としていくと、その余裕が出た分で、他のことをすることができます。その余力を使って、英語とイメージを結びつける、ということをしていきます。

ステップ5： リピーティング

WATCHを使います。ラインごとに動画を再生して、一時停止し、音声を真似て発話してみます。

右下の歯車マーク（SETTINGS）をクリックして、「Auto-Pause in Watch Mode」をオンにすると、ラインごとに自動で停止してくれますので、リピーティングに最適です。

または、SPEAKを使って、一緒に発音チェックをするのもおすすめです！

発音、イントネーション、アクセント、リズム、スピード、声色などもできるだけ真似しましょう。ここでしっかり音声を聞くこと、真似をする練習をすることで、後のシャドーイングの効果を高めることができますので、時間をかけてひとつひとつのラインをしっかり練習しましょう。

ステップ6： オーバーラッピング

WATCHを使い、最初から最後まで通して再生します。スクリプトを見ながら、音声と一緒に話します。動画の字幕を見ながらだと遅れやすいので、できればスクリプトを表示させた画面を見ながら行うことをおすすめします。ここでも、発音、イントネーション、アクセント、リズム、スピード、声色など、できるだけ真似しましょう。また、オーバーラッピングをすると、特にリズムやスピードが動画の音声とずれてしまう場合に、それが確認できます。遅れてしまうところ、リズミカルに言えないところは、何度も練習してみましょう。オーバーラッピングを何度か繰り返して、ほぼ遅れないで言えるようになったらシャドーイングに進みましょう。

ステップ7： シャドーイング

いよいよ、シャドーイングにトライします。WATCHを使い、字幕もスクリプトも見ず、音声だけを聞いて真似をして発話します。0.5秒後くらいを追いかけるイメージで、聞こえたらすぐに真似をして発話する、というのを続けます。

最初は全部言えなくて大丈夫です。ついていけなくなったら、また聞こえたところから再開しましょう。また、スクリプトを思い出しながら言うのではなく、耳に神経を集中させて、音をしっかり聞き、聞こえた音を再現しましょう。スムーズに言えるようになってきたら、イメージを思い描きながらシャドーイングしてみましょう。

ポイント練習

何度かシャドーイングをしていると、いつもスムーズに言えない部分、遅れてしまう部分が見つかると思います。そういう苦手なポイントを見つけたら、そのまま全体のシャドーイングをつづけるのではなく、立ち止まって「ポイント練習」をしましょう。

(1) まず、スムーズに言えない部分の音声をよく聞きます。
(2) 聞き取れない場合は、スピードを遅くして聞いてみます。
(3) 音声が聞き取れたら、まずゆっくりリピーティングしてみます。言えるようになったらだんだん早くします。スムーズに口が動くようになるまで、何十回でも練習してください。
(4) 言えるようになったら、その部分のスクリプトを確認します。「この言葉はこう発音するのだ」という結びつけをしましょう。

モデルプラン

この一つの動画のシャドーイングを1日でやろうとせず、以下のようにじっくり時間をかけてやってみてください。簡単すぎる方は別の動画でやってみるのがおすすめです。

1日目：　
初日は準備のステップということで、(1)リスニング〜(6)オーバーラッピングまでをします。これで30分くらい経ってしまうと思いますが、もし時間があれば、(7)のシャドーイングも1,2回してみてください。腕試しのつもりで、あまりたくさん言えなくても、まだ気にしなくて大丈夫です。

(1) リスニング：音声を聞く
(2) ディクテーション：聞き取りをする
(3) 黙読＆理解：黙読して疑問点がない状態にしておく
(4) 音読：声を出して読む
(5) リピーティング：音声を一文ずつ流して、真似をして繰り返す
(6) オーバーラッピング：音声と同時に発話する（スクリプトを見ながら）

時間があれば
(7) シャドーイング：音声を聞いて少し後を追いかけて発話する（スクリプトは見ない）

2日目：　
いよいよシャドーイングがメインになりますが、最初からシャドーイングをするのではなく、リスニングを1回して、しっかりネイティブの音声を聞き直します。その後、口のトレーニングとして、速音読をしてから、オーバーラッピング、シャドーイングとトレーニングします。オーバーラッピングは、シャドーイングに入れる心の準備ができるまで、何回でもやって構いません。シャドーイングを何回か続けてみると、いつも聞き取りにくい箇所、スムーズに追いかけられない箇所が絞れてきますので、そこだけポイント練習をします。

(1) リスニング(1回)
(2) 速音読(1〜2回)
(3) オーバーラッピング(3回以上)
(4) シャドーイング(10回以上)
(5) ポイント練習：言いにくい箇所を集中的に練習

3日目〜卒業まで：
ここからは、いきなりシャドーイングに入っても構いません。もし音がしっかり聞こえない、真似できていないと感じる場合には、リスニング、オーバーラッピングに戻ってから、シャドーイングをしてみましょう。

(1) リスニング(省略可)
(2) オーバーラッピング(省略可)
(3) シャドーイング(20回〜30回)

SPEAK機能を使ったセルフチェック

シャドーイングを何度かした後に、EnglishCentralのSPEAKの機能を使って発音チェックもしてみましょう。発話すると、単語ごとに、緑・黄・赤の判定で、正しく発音ができているかチェックをしてくれますし、スムーズに言えないと、余計なポーズが入っている箇所をPマークで教えてくれますので、スピーキングもシャドーイングにより改善していくことを確認してみてください。

シャドーイングのセルフトレーニングは、筋トレと同じで、続ければ必ず効果は出ます。ただ、「飽きずに楽しく続けること」が大切ですので、何度見ても飽きないもの、楽しめるものを選ぶためにも、ぜひ動画の豊富なEnglishCentralを活用してみてくださいね！！

Enjoy Learning English!!

タニケイ

タニケイ式シャドーイングの書籍紹介