TOEIC SWのスピーキング対策は、実際に人と会話をしながら学習することが効果的です。自分の間違いを客観的に指摘してもらうことで、それを改善し、次につなげることができるので、スピーキング力を伸ばすことができます。
そこでオススメなのがオンライン英会話です。今回は、オンライン英会話のひとつ「リアル英会話」を紹介します。リアル英会話がどれだけTOEIC SW対策に向いているのか、どのように使えば効果的に学習できるのかを検証します。
リアル英会話に関する基本情報
リアル英会話
http://www.prominent-biz.jp/eikaiwa/
リアル英会話の特徴の一つは、オンライン英会話にしては珍しい50分間レッスンです。25分間レッスンのオンライン英会話が多いですが、25分だとようやく気分が乗ってきた(口が回るようになってきた)頃にレッスンが終了してしまいます。喋り足りなさを感じるかもしれません。リアル英会話は50分間レッスンなので、ウォーミングアップも含めて十分に話すことができるので、満足度が違います。
もう一つの特徴が、レッスン休校日が年に3回(12/25, 12/31, 1/1)のみということです。これは他のオンライン英会話と比べて非常に少ないです。受講者の多くは、平日仕事が忙しく、帰ってからレッスン時間を確保するのが難しいと思います。そこで皆休日にやろうとします。私は年末年始にかけて英語勉強するぞ、と意気込んでいたのですが、多くのオンライン英会話はクリスマス前後数日、年末年始数日レッスン休講日でした。その点リアル英会話は受講者目線のサービスで素晴らしいと思います。
レッスンはチケット制になっていて、2ヶ月まで有効です。その月が忙しく、チケットを使い終わらなくても、翌月に繰り越すことができます。リアル英会話では、レッスンは講師の自宅ではなくネット環境の整った専用スタジオで行われるので、ネットの回線速度が速く、スムーズにビデオ通話をすることができます。
・スピーキングレッスン対応:○
・ライティングレッスン対応:×
・価格:
①24回コース:14,800円/1ヶ月
②48回コース:26,800円/1ヶ月
③12回コース:8,400円/1ヶ月
・受講時間:一回50分/毎日15:00~24:00(年末年始とクリスマスを除く)
・講師:全てフィリピン人
さて、リアル英会話は一体どこまで丁寧にTOEIC SW対策をしてくれるのでしょうか。それを検証するため、実際にリアル英会話のレッスンを受講してみました。
今回注目したのは以下のポイントです。
・TOEIC SWテストに特化した練習ができるのか
・レッスンの進行、講師の雰囲気はどうか
・発音やイントネーション、文法は直してくれるのか
・スピーキング内容が論理的かどうかを判断してくれるのか
・フィードバックやアドバイスは適切か
TOEIC SWテストに特化した練習ができるのか
リアル英会話にはTOEICコースがあり、LRとSW両方に対応しています。TOEICコースを選び、「TOEIC SW対策がしたい」と講師に伝えましょう。リアル英会話はTOEIC SW用の教材を用意しているので、受講者はテキストがなくてもレッスンを受けることが可能です。講師が問題画面を共有してくれたり、問題のファイル送ってくれます。ファイルはダウンロードして保存すれば、いつでも振り返って学習することができます。問題は、TOEIC SWに特化した内容ですが、時々問題1-2「音読問題」が本番に比べて非常に長いときがあり、制限時間内に話し終わらないことがありました。負荷がかかるので練習としては良いのですが、本番を見据えた練習をしたいのであれば講師にその旨を伝えて、なるべく本番に近い問題を選んでもらうようにしましょう。
リアル英会話では、自分がスピーキングをした後に、講師が模範解答を教えてくれます(模範解答は、送られてくる問題に載っているため、受講者が音読することもあります)。他の回答を聞くことで、様々な表現や着眼点を学ぶことができるのは非常に勉強になります。もちろん、自分の回答を修正してもらうことは大切ですが、修正だけで終わってしまうと、自分の知っている語彙や自分の意見以外に触れることができません。模範解答を見ることで、「こんな言い方があるのか」「ここに注目して話せば良かったのか」と、新しい情報を得ることができます。レッスン後には、模範解答を使って復習することをオススメします。自分が新しく学んだ語彙や表現は、他の機会にも使えるはずなので、何度も音読しておくと良いでしょう。
レッスンの進行、講師の雰囲気はどうか
レッスンは自己紹介・スモールトークから始まり、その後TOEIC SW対策の内容に入っていきます。レッスン時間を25分に設定しているオンライン英会話が多い中で、リアル英会話のレッスン時間は50分と非常に長いです。25分のレッスン時間だと、始めの自己紹介・スモールトークでレッスンの半分近くの時間を使ってしまい、あまりTOEIC SW対策が出来ないという場合があります。しかし、リアル英会話なら、自己紹介・スモールトークに10分時間を割いても、残り時間が40分程度あるので十分にTOEIC SWの練習をすることができます。日常会話のレッスンなら25分間でも十分話せるかもしれませんが、TOEIC SW対策の場合、問題文を読む時間や、回答を考える時間もレッスン時間に含まれるため、できるだけまとまった時間を確保して練習した方が良いです。
レッスン時間25分のオンライン英会話ではせいぜい1~2問解いてフィードバックをもらうのが精一杯でしょう。でもリアル英会話なら問題1-2「音読問題」~問題3「写真描写問題」を十分に練習することができます(「音読問題」は何回か読み上げる余裕がありますし、「写真描写問題」は2,3枚練習できます)。もちろん、「今日は問題4-6「応答問題」に絞って練習したい」という場合は、「応答問題」だけを3回分程度練習することができます。試験を頭から一通り練習していくのか、それとも一つの問題に絞って練習するのかは、講師と相談して自由に決めることができます。
発音やイントネーション、文法は直してくれるのか
様々なオンライン英会話を試してみましたが、発音に関して厳しく注意されたことはあまりありませんでした。しかしリアル英会話では、発音に厳しい講師にめぐり合い、徹底的に発音を教わりました。
問題1-2「音読問題」をやっていたときのことです。私が音読し終えると、私の発音が出来ていない単語を選んで練習させてくれました。たいていの先生は、私が2,3回練習すると、完全に発音できていなくても「better」と言って、次の単語に移ってしまいます。でもその講師は、私が完全に言えるようになるまで何度も何度も練習させてくれました。
“connections”の発音に引っかかっていたのですが、正直私は、講師の発音と私の発音と何が違うのか分かりませんでした。その旨を伝えると、講師は単語を発音しやすく区切ってSkypeメッセージにタイプしてくれました。さらに後半の”tions”の”t”の発音ができていなかったので、”shion”と言うイメージで発音すると良いと教えてくれました。その他、”procedure”、”image”などの単語も同様に発音練習しました。
発音練習の仕方
“connections”
connec – tions
↓
shion“procedure”
procedure
↓
prasejer“image”
image
↓
imij
講師は、発音記号を教えるわけではなく、「こんなイメージで発音すると良い」と言って英語を書き換えてくれたのです。彼女は日本語の母音に「a i u e o」があることも知っていたので、日本人にはどう表記すると分かりやすいのか熟知しているのでしょう。実際私は、講師が上記のようにSkypeにタイピングしてくれたおかげで、上手く発音できるようになりました。本来、発音記号を見て発音できるのが理想ではありますが、まずは音をイメージできることも大切です。レッスンが終わったら、各単語の発音記号を見て、どの発音記号がどんな音だったのかを確認するようにしましょう。発音記号を確認することで、同じ発音記号を含む他の単語もきれいに発音できるようになるでしょう。
スピーキング内容が論理的かどうかを判断してくれるのか
TOEIC SWスピーキングの難しい点は二点あります。一つは、流暢な英語で話すこと、もう一つが論理的に話すことです。どんなにスラスラ英語を話せても、支離滅裂な話は試験には通用しません。リアル英会話の講師たちは、受講者が論理的に話せるように、「どんな順番で話せば良いのか」「何を伝えれば良いのか」アドバイスをくれます。もちろん話す内容は自分で考えなければいけませんが、「英語の話し方」を教えてもらうだけでも随分話しやすくなります。
私が問題3「写真描写問題」を練習していたときのことです。問題の題材となったのは、公園の芝生にたくさんの人が座ってリラックスしている写真でした。何人かは寝転んでいます。ベンチに座っている人もいます。ベンチの横にはごみ箱があるし、写真の奥の方にはオレンジ色の花が咲いていて綺麗。大きな木々も写っています。パソコンをいじっている人がいるし、コーヒーを飲んでいる人もいる・・・・・。視覚情報が多いと、言いたいことはたくさんあるのですが、話が四方八方に飛び散って聞いている方は混乱してしまいます。一応英語で描写できるのですが、「相手に伝わりにくい」「正確にその写真をイメージしにくい」というのが私の難点でした。
そこで講師が教えてくれたのが、話す順番です。講師は以下のようにSkypeメッセージにタイプしてアドバイスをくれました。
1. Scene
・The picture was taken in…
・It shows…
2. What and Where
・In the foreground…
・In the background you can see…
3. Who is doing what?
Talk about what people are doing in the picture
4. Your opinion
What do you think about the picture?
・It seems as if/maybe
1. どんな写真なのか
その写真はどこで撮られたのか、何の写真なのかを始めに簡単に言います
2. どこに何があるのか
写真全体を見渡して、どこに何があるのかを説明していきます。その時に使える表現として講師が”In the foreground…””In the back ground…”を使うと良いと言っています
3. 誰が何をしているのか
写真に写っている人たちが何をしているのか描写します。歩いている人、物を持っている人、話している人など、細かい説明を加えることでより具体的に写真を描写できるようになります
4. 写真を見た自分の感想
「みんな楽しそうだ」「気持ちの良さそうな天気だ」といった、写真から得られる感想を述べます。これは写真にそう書いてあるわけではないですが、写真の中にその根拠があるはずです。「みんな笑っているから、楽しそうだ」「太陽が照っていて雲一つないので、気持ちよさそうだ」など、具体的な根拠を示してから感想を述べると、写真の雰囲気が伝わりやすくなるでしょう
上記の順番で話すと良いことは、TOEIC SW対策の参考書を買うと書いてあることも多いのですが、参考書で一度読んだからといってすぐに実践できるわけではありません。
講師からこのように具体的なアドバイスを貰えることは非常にありがたいです。私は、”In the foreground…”や”In the back ground…”という表現を言い慣れていなかったので、講師がその後いくつか写真を見せてくれて、その表現を使って言う練習をしました。他にも、”At the top”、”At the bottom”など位置を示す表現を教わり、それぞれ前置詞が異なるので気をつけるよう言われました。
フィードバックやアドバイスは適切か
リアル英会話の講師の方々は、受講者が訊ねていること以上に色々教えてくれます。例えば先ほどの「写真描写問題」ですが、講師は以下のアドバイスもくれました。
・use expressive words
ex. terrific・stay away from vague words(simple words)
ex. He’s a good teacher.
↓
He is very kind.
HE is very compassionate.
一つ目は、強調語を使うということです。”terrific”は「すごい、大変な」という意味がありますが、単に”very”を使うよりも表現に幅ができます。二つ目は、意味が曖昧な言葉を避けるということです。例に挙げられた”good”は、日常会話では頻繁に使われますが、試験の時にはどのように”good”なのか具体的な形容詞に置き換えることが大切だそうです。語彙力があることを証明できますし、何より分かりやすい文章を作ることができます。
他にも、様々な同義語を教えてくれました。スピーキングの表現の幅を広げるのに非常に役に立ちます。
“nice”
enjoyable, pleasant, agreeable, good, satisfying, gratifying, delightful, marvelous; entertaining, amusing, diverting, lovely, great“terrific”
tremendous, huge, massive, enormous, gigantic, colossal, mighty, great, prodigious, formidable, monstrous, sizable, considerable; intense, extreme, extraordinary; informal: whopping, humongous; deafening“violent”
brutal, vicious, savage, rough, aggressive, abusive, physically abusive, threatening, fierce, physical, wild, ferocious; barbarous, barbaric, thuggish, pugnacious, cutthroat, smash-mouth, homicidal, murderous, cruel
結論!TOEIC SW対策のためのリアル英会話の効果的な使い方
学習したい内容を明確にして、充実した50分間のレッスンにしよう
25分間のオンライン英会話が多い中で、リアル英会話は一回50分のレッスンです。TOEIC SWの練習は、問題を読む時間や回答を考える時間も必要なので、まとまった50分のレッスン時間は貴重だと思います。そこで、その50分を有意義に使うためにも、その日のレッスンで自分は何を勉強したいのかを明確にしておくと良いでしょう。問題1~6まで実戦形式で練習したいのか、苦手な問題10だけに注力して練習したいのか。いずれにしても講師は対応してくれるので、自分で目的意識を持って学習することが大切です。
オンライン英会話の最中はスマホで音声を録音しておこう
レッスン中、講師はSkypeのメッセージに英語をタイプしてくれるので、それを見返すだけでも随分と良い復習になります。このメッセージ内容をwordに貼り付けて印刷しておくと、いつでも復習できるので尚良いです。ただ、これだけだと「あのとき何て言っていたっけ?」「私が間違えた単語は何だったっけ?」と、思い出せない箇所も出てくるので、レッスンのやり取りをすべて録音しておくことをオススメします。発音が難しい単語もいつでも確認し直せますし、レッスン中疑問に思ったけど聞きそびれたことを次回講師に聞くことができます。英語力アップのためにも、レッスンをやりっぱなしにするのではなく、きちんと復習するようにしましょう。
お気に入りの講師を目的別に選んでおこう
リアル英会話の講師は皆レベルが高いですが、当然人によって得意分野と苦手分野はあるでしょう。そこで、学びたい項目ごとに教わる講師を決めておくことをオススメします。発音ならこの講師、文法ならこの講師、というように複数人決めておくと良いと思います。例えば、TOEIC SWテスト問題1-2「音読問題」を対策するのに、文法力や論理的に話す力は求められないので、音読問題はとにかく発音やイントネーションに厳しい講師に習った方が良いのです。
加えて、ときどき宿題を出してくる講師もいます。次のレッスンも自分を選んでほしいというビジネス的な狙いもあるのかもしれませんが、これは受講者にとってもメリットです。宿題としてレッスン以外の時間に勉強してきたことを、次のレッスンで見てもらえるのだから効率が良いです。もし、本当にお気に入りの講師がいる場合は、「担任オプション制度」をオススメします。こちらは追加料金を払って、一日一コマのレッスンを同じ時間帯で抑えることができます。制度は以下の通り。
・担任オプションA: 最大24回/月 : 2,400円/月
・担任オプションB: 最大48回/月 : 4,600円/月
リアル英会話の講師は、コチラから見ることができます。講師歴や人柄、受講者からのレビューが載っているので、参考にしてみてください。
リアル英会話
http://www.prominent-biz.jp/eikaiwa/
*TOEIC SW対策に対応しているオンライン英会話サービス一覧は以下のURLからご参照ください。各オンライン英会話のサービスの特徴や基本情報をまとめて紹介しています。
TOEIC SW対策ができるオンライン英会話紹介