TOEIC SWのスピーキング対策は、実際に人と会話をしながら学習することが効果的です。自分の間違いを客観的に指摘してもらうことで、それを改善し、次につなげることができるので、スピーキング力を伸ばすことができます。
そこでオススメなのがオンライン英会話です。今回は、オンライン英会話のひとつ「マイチューター」を紹介します。マイチューターがどれだけTOEIC SW対策に向いているのか、どのように使えば効果的に学習できるのかを検証します。(マイチューターは、TOEIC SWのスピーキングのみ対応しています。ライティング対策は出来ないのでご注意下さい。)

マイチューターに関する基本情報



マイチューターには、「TOEIC SWスピーキング特訓コース」があり、TOEIC SWのスピーキング問題全てに対応したレッスンを受講することが出来ます。基本的なレッスンスケジュールが決まっていますが、こちらは変更可能なので、自分の苦手分野を集中的に学習することも出来るでしょう。
マイチューターのレッスンは講師の自宅ではなくネット環境の整ったITセンターで行われるので、ネットの回線速度が速く、スムーズにビデオ通話をすることができます。

・スピーキングレッスン対応:○
・ライティングレッスン対応:×
・価格:

①月8回コース:5,980円
②月12回コース:6,980円
③月16回コース:8,480円
④月20回コース:9,980円
⑤月30回コース:13,980円

より集中的に学習したい場合は以下のプランがオススメ。

TOEIC SWスピーキング特訓コース
①全50レッスン(基本basic):29,800円
②全50レッスン(一般編test):29,800円
③全80レッスン(基本&一般):39,800円

このプランでは、自由予約制ではなく担任講師を付けることができ、また週3回好きな曜日で固定予約することが可能。レッスンの有効期間は6ヶ月。

・受講時間:一回25分/月~金曜日は15:00~24:00、土日は11:00~24:00(フィリピンの祝日などを除く)
・講師:全てフィリピン人

マイチューターでは、どんなTOEIC SW対策ができるのか

「TOEIC SWスピーキング特訓コース」には、「基本basic」と「一般test」の二種類があります。「基本basic」では、いきなりフルセンテンスで解答するのではなく、講師のアドバイスを受けながら、解答を細かく区切って一つずつ答える練習をしていきます。「解決策を提案する問題」のリスニングもゆっくり再生されます。「一般test」では、実践形式で解答し練習していきます。

そこで、一体どこまで丁寧にTOEIC SW対策をしてくれるのかを検証するため、実際にマイチューターのレッスンを受講してみました。
今回注目したのは以下のポイントです。

・TOEIC SWテストに特化した練習ができるのか
・レッスンの進行、講師の雰囲気はどうか
・発音やイントネーション、文法は直してくれるのか
・スピーキング内容が論理的かどうかを判断してくれるのか
・フィードバックやアドバイスは適切か

TOEIC SWテストに特化した練習ができるのか

マイチューターは、TOEIC SWテストに特化した問題を100レッスン分用意しているので、受講者はTOEIC SW用のテキストを用意する必要はありません。講師がスカイプで問題画面を共有してくれたり、問題をPDFファイルで送ってくれます。送られてきたファイルはダウンロードして保存することができるので、オンラインレッスンの終了後、復習として問題を見返すことができます。

TOEIC SW問題10「解決策を提案する問題」に関しては、リスニングする音声文は講師が読み上げます。電話だと英語が聞き取りにくいように、オンライン英会話では時々音声が聞き取りにくいときがあります。通常の会話では、「もう一度言って」と頼めば良いので大した支障はないのですが、リスニング対策としては少々不便かもしれません。ただ、試験用のクリアな音声だけでなく、よりリアルなシチュエーションでのリスニング力を鍛えた方が様々な場面で実践的ですし、リスニング力も伸びると思います。私は、初めてオンラインで「解決策を提案する問題」を練習したとき、講師が何と言っているのか分からず、答えられませんでした。でもその旨を説明したら、講師は少しスピードを落として再度音読してくれました。試験本番ではないので、分からない時はきちんとそう伝えて、自分のレベルに合わせたレッスンをしてもらいましょう。

レッスンの進行、講師の雰囲気はどうか

レッスンは、始めに自己紹介・スモールトークをし、その後TOEIC SW対策の内容に入っていきます(担当の講師を予約した時点で、TOEIC SWをやりたいと伝えているのでスムーズにレッスンに入れます。ただ、形式上「何を勉強したいの?それはなぜ?」と聞かれることがあります)。レッスン時間は25分間ですが、始めに自己紹介・スモールトークをすると、実際にTOEIC SW対策に充てられる時間は20分弱となります。陽気な講師やおしゃべりな講師は、始めの自己紹介でたくさん質問してくるので、つい喋りすぎてしまいレッスン時間がほとんど残っていない…という事態にもなりかねません。TOEIC SW対策に特化するなら、毎回同じ先生で練習することをオススメします。自己紹介・スモールトークをなるべく簡単に済ませ、少しでも長くTOEIC SW対策の時間を作るようにすると良いでしょう。

ちなみに、「TOEIC SWスピーキング特訓コース」を選ぶと、担任講師を付けることができ、週三回固定の曜日でレッスンを受けることができます。このコースでは上記のような煩わしさはなくスムーズに学習できるでしょう。本気でTOEIC SWのスピーキングに特化して勉強したいのであれば、「TOEIC SWスピーキング特訓コース」を選ぶことをオススメします。

講師は、人によって得意な分野も雰囲気も異なります。コチラから、マイチューター講師のプロフィールを見ることができるので、担当しているコースの種類や、講師歴、その他得意な分野などを参考にしてみてください。

発音やイントネーション、文法は直してくれるのか

講師によって得意・不得意があるので、全てを求めるのは難しいかもしれません。私が受講していた印象では、文法と語彙について教えてくれる先生が多かったです。

TOEIC SW問題4-6「応答問題」で、「余暇に何をするのが好きか?」という問題を練習していたときのことです。私は「ヨガをする」を「I play Yoga.」と答えました。しかし、yogaの動詞はplayではなくdoでした。私の講師はそれを教えてくれたついでに、何のスポーツ(遊び)のときにどの動詞を使うのか以下のようにSkaypeのメッセージにタイプして教えてくれました。

[go + ing]
go swimming
go shopping
go skiing
[play + ball sports, competition]
play basketball
play poker
[do + recreational activity and non team sport]
do yoga

非常に分かりやすくまとめてくれたので、この後すぐに覚えることができました。また、スカイプのメッセージは会話終了後もずっと残るので、後でこのメッセージ内容をWordに貼り付けて印刷すれば、いつでも簡単に復習することができます。
他にも、自分が言いたいけど英語で言えなかったことを、講師がタイプして教えてくれるので、言い回しや表現などを後から振り返ることができます。

スピーキング内容が論理的かどうかを判断してくれるのか

TOEIC SWでは、英語の流暢さだけでなく、その内容が論理的であることも重要です。英語を教えることと、論理的な内容かどうかを判断することは全く別だと思っていたので、始めは講師がスピーキングの内容まで踏み込んでくれるのか疑問でした。しかし、英語とは結論から話す言語で、当然のように論理的に話すことが求められています。英語がペラペラの講師陣は、皆この論理的に話すということを自然にできるのです。

TOEIC SW問題10「解決策を提案する問題」を練習していたときのことです。問題は、「オフィスで注文した文房具がまだ届いていない。このままだと明日の会議に間に合わない。最近よく注文したものが届くのが遅くて困る。」というものでした。私は解決策として、「①本日の5時までに届けに行かせます。②最近いつも届けるのが遅くなるお詫びとして割引券をお渡しします。」という趣旨のことを回答しました。ただ、時間切れになり②については話し終わりませんでした。

私の講師がレッスン中にやってくれたことは以下の通りです。

1. スピーキング内容をSkypeにタイピングしてくれる
→自分のスピーキングした内容は、基本的に覚えていないので、文法が間違っていたのかどうか分かりません。しかし、講師がタイピングしてくれるので、自分の話した内容を客観的に見ることができます。

2. 回答時に最後まで言い終わらなかった部分も回答に追加してくれる
→試験本番ではないので、私の英語を修正するためにも、私が言いたかったことを最後まで話させてくれます。

3. 回答を修正してくれる
→文法の修正を中心に、他にも私が上手く英語で伝えられなかった箇所を、きれいな文に直してくれます。講師に修正してもらうと、知っている文法でもスピーキングしていると抜け落ちてしまうのだと気付くことができます。また、講師の修正文を通して、新しい語彙や表現を学ぶことができます。

4. 全体的に英語らしい流れになるように文章を仕上げてくれる
→話す順番を入れ替えたり、英語らしい文になるように言葉を補ってくれたりします。例えば、私の最初の回答にはなかったのですが、講師が「今後は二度と商品が遅れないよう努めます。」という趣旨の文章を追加してくれました。おかげで文章も締まり、相手に対して誠実な態度を示すことができる文章になりました。

実際の私の回答

Hello 〇〇 speaking
thank you for calling
sorry that your order item were delay to arrive
I understood that u need pens for tom morning
tell the driver to deliver items until 5 pm
that driver will bring the discount coupon for next time to show our apologize
im sorry that nowadays time our shipment are always delayed

修正後の回答

Hello 〇〇 speaking.
Thank you for calling.
Sorry that the items you ordered were delayed.
I understood that you need pens and notepads for tomorrow.
I will tell the company’s driver to deliver the items at 5 pm.
He will also bring discount coupons for your next purchased.
Again, I’m sorry that nowadays the time of our shipments are always delayed. I will try not to delay our deliveries on your future purchases.

フィードバックやアドバイスは適切か

スピーキングしたことに対して、文法を直してくれたり、「こういう風に言うともっと良い」「こんなことも足してみたらどうだろう」と、たくさんのフィードバックを貰えます。また、私のスピーキングを逐一訂正するだけでなく、関連する語彙を教えてくれたり、スピーキング内容を一緒に考えてくれたり、とても丁寧な講師が多いです。一方で、発音に関しては比較的甘かったように感じます。講師の方々は、毎日日本人を相手にしているので、日本人の発音の癖にも慣れているのでしょう。自分たちが理解できてしまう分、発音を指摘することは少ないのかもしれません。

私は一度、自分のスピーキングレベルはどれくらいか質問したことがあります。本当は、各問題の審査基準であるスケールについて聞きたかったのですが、それについては(分からなかったのか、私の英語が正確に伝わらなかったのか分かりませんが)教えてもらえませんでした。しかし、スピーキングテストのスコアに換算すると130~140点ぐらいのレベルだと言われました。その翌月実際にTOEIC SWテストを受験したのですが、結果が本当に140点で驚きました。講師は生徒のスピーキングレベルをきちんと把握できていると言えます。

結論!TOEIC SW対策のためのMy tutorの効果的な使い方

お気に入りの講師を決めて、自己紹介&スモールトークは手短に済ませよう

TOEIC SWのスピーキングに特化して練習したいなら、「TOEIC SWスピーキング特訓コース」を受講し、担任講師を持つことをオススメします。毎回同じ講師とレッスンをすることで、最初の自己紹介を省略することができます。もちろん自己紹介も英語の勉強にはなりますが、「趣味はランニングで毎日5km走っています」と、言い慣れた文を何度も話しても英語力は上がりません。しかし、それが毎回同じ講師なら、「今日は雨だったけど走ったの?」「この前買ったと言っていたシューズは走りやすい?」など、会話の幅も広がっていきます。その中で、新しい表現や語彙に出会えるのでスモールトークも充実します。スモールトークは出来るだけ短く、でもする以上は有意義な時間にしたいものです。

講師とやりとりしたSkypeの画面は印刷して復習に使おう

講師が新しく教えてくれた語彙や表現、また訂正してくれた英文などを印刷しておくことで、自分だけのノートが出来上がります。英語は何度も繰り返し話すことで定着します。オンライン英会話もやりっぱなしにするのではなく、毎回きちんと復習することでより早く英語力が上がるでしょう。

分からないときは分からないと言おう

講師の言っていることが分からない時はきちんと分からないと伝えた方が良いです。スピードが速くて分からないなら講師はゆっくり話してくれますし、単語が分からないなら他の単語に置き換えて話してくれます。多くの講師が、知らなかった単語や、理解できなかったセンテンスは、Skype上でタイピングしてくれます。これは復習の材料になります。25分間という短い時間でいくら吸収できるかは人それぞれです。分からないことは分からないと言い、沢山質問をして、沢山吸収するよう心がけましょう。



*TOEIC SW対策に対応しているオンライン英会話サービス一覧は以下のURLからご参照ください。各オンライン英会話のサービスの特徴や基本情報をまとめて紹介しています。
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