グローバル人材に聞く!TOEIC300点台から外資系IT企業で英語電話会議をこなすまでに | Enjoy Learning English!!

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グローバル人材に聞く!TOEIC300点台から外資系IT企業で英語電話会議をこなすまでに

公開日: : 最終更新日:2014/06/09

こんにちは。英語学習コーチのタニケイです!

社会人になってから英語を学び始め、いまでは英語を使って仕事をされている方をご紹介するグローバル人材シリーズ。

今日ご紹介するのは、外資系IT企業にお勤めの、ゆかりさんです!

このグローバル人材シリーズでは、主に留学経験や長期の海外駐在経験がない方々をご紹介していますが、ゆかりさんは社会人になってから、休職して2ヶ月間カナダに語学留学し、その間にTOEIC300点から600点へと英語力をしっかり伸ばして帰ってきました。

日本では、一度社会人になって会社勤めを始めると、長期休暇が取りづらい環境にありますが、ゆかりさんの場合には、この2ヶ月がその後のキャリアの転機になったようです。

「英語を学ぶ時間がない…」と何年も悩み続けるくらいなら、思い切ってキャリアを中断し、英語を学びに行く、というのも一つの手段かもしれません。

では、ゆかりさんのインタビューをどうぞ!

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TOEIC300点台から外資系IT企業で英語電話会議をこなすまでに

― ゆかりさん、今日はよろしくお願いします。まず最初にお伺いしますが、ゆかりさんの社会人スタート時点での英語力はどのくらいだったんですか?

TOEICで言うと300点台でした。

― TOEICは会社で受けさせられたんですか?

いいえ。友達と一緒に「受けてみよう!」ということになって、受けてみたら、友達は結構高くて、私はまさかの300点台で…ショックでした。

― そこからどうやって英語力を伸ばされたんですか?

1社目の会社では、システム構築をしていて、特に英語は必要なかったので、最初の頃は英語をやろうとは思いませんでした。でも、そのうちに転職を考え始めて、外資系への転職も視野に入れていたので、「英語力をつけなければ!」と思い立ちました。そこで、休職してカナダへ2ヶ月、語学留学をしたのです。

― カナダのどちらに留学したんですか?

カルガリーです。費用がリーズナブルだったのと、日本人比率が少ない学校を選びたかったので、そこにしました。

― カナダでは毎日語学学校に通ったんですか?

そうですね。平日は毎日授業を受けて、通常の授業の後にもオプションでTOEIC対策のレッスンを受けました。

― その語学留学で英語力は伸びましたか?

留学の最後の方に受けたTOEICで600点を取ることができました。

― 300点台から600点に上がったんですね!その2ヶ月の語学留学以外に、英語を何かされていましたか?

いいえ。その頃はその留学だけです。

― では、カナダでの授業が良かったんですね。

そうですね。ホームステイもしていましたし、生活も英語漬けでした。

― 帰国してからは、英語はどうやって伸ばされたんですか?

まずは、家の近くにあって通いやすかったシェーン英会話に半年くらい通いました。

― 週に1回ですか?

そうです。3,4人の少人数レッスンでしたが、やはり話せる量が全然少なかったですね。

― ちなみに、カナダ留学の後、今の会社に転職をされたんですよね?

はい。カナダから帰って来てから4〜5ヶ月後くらいで、今の会社(外資系IT企業)に転職しました。

― そして英語を使うようになったのですか?

実は最初に配属された部署では英語はあまり必要なく、周りにも話せない人もたくさんいました。

― でも英語学習は続けられたんですか?

そうですね。シェーン英会話の後は、ベルリッツに通い始めました。それは教育訓練給付金の対象になるコースで、先生1人に対して生徒3名でレッスンをするセミプライベートレッスンでした。その3人がとても気が合って、授業も楽しかったですし、授業以外でも、ベルリッツのレベルチェックテスト対策に、3人で集まって勉強会をしたりもしました。

― それは良いですね〜!

その友人たちとは今でも連絡を取り合っていますよ!

― 他にも何かされていましたか?

今の会社は英語研修も色々あるので、それを受けたりもしていました。あとは、英語ができる元上司に半年間くらい、週1回英会話につきあってもらったり、Skypeで英会話をさせてもらったりもしました。その後、その上司に英語学習法を相談したところ、シャドーイング等を薦められたのですが、自分でやるのは難しそうだったので、それならと、その上司に教えてもらったISSという学校に通い始めました。

― 通訳者などの養成学校ですよね?

そうです。でも私は通訳コースではなく、英語力をつける英語専修コースのようなものを取りました。

― どんな授業を受けたのですか?

たとえば、BBCのニュースを聞いて、それを要約したり、シャドーイングもしました。予習・復習がかなり大変で、週末を充てて勉強していました。

― ISSにはどのくらい通われたんですか?

2006年から2007年の2年くらいだと思います。

― そこで英語力は伸びましたか?

2008年にTOEICを受けたら800点を超えました。TOEICのリーディングパートを最後まで解ききれるようになったりしたので、実感としても伸びたように感じました。

― ISSの後は、どこか学校に通われたんですか?

その後はサイマル・アカデミーに通いました。1年くらい通ったと思います。

― ISSと比べて、サイマルはいかがでしたか?

授業の内容は似ていましたが、サイマルのほうが採点が厳しい印象がありました。発音も文法なども厳しくチェックされました。

― そこでも英語力は上がっていきましたか?

サイマルで1ヶ月、TOEIC900点対策コースを取った後にTOEICを受けたら、本当に900点を超えました。

― 1ヶ月というのは、週に1回ですか?

そうです。毎週土曜日に数時間ずつ、計4回の授業でした。

― それで効果が出るというのはすごいですね。どんな授業だったんですか?

たとえば、TOEICの写真描写問題があったとしたら、問題の選択肢を全部暗記して、英語から日本語、日本語から英語の両方、スムーズに言えるようにする練習をしたり、リーディングもスラッシュを入れて読むスラッシュ・リーディングのトレーニングをしたりしました。

― サイマルをやめてからは、英語はどのように学ばれているんですか?

産休・育休を取っていたときには、通信講座で翻訳のコースを取りました。

― それは良かったですか?

英文を書くときのルールが学べて良かったですね。子供が生まれてからはかなり忙しかったので、何とか課題を出して修了できた、というような状態でしたが。

― 今はいかがですか?

今は子供が1歳で、仕事と育児で忙しいこともあって、特に学校には通っていないのですが、仕事で実地で使っているのが良い練習になっています。

それから、会社の中で、ネイティブの英語講師が常駐している部屋があって、予約制でレッスンを受けられるんです。それを予約してレッスンを受けたりもしています。これは、就業時間中に行く人も多く、私もそうしています。子供がいるので、家に帰ると英語をやる時間もないですし。

― そうですよね。忙しい社会人の方はどなたも、時間をどう生み出すか、というのが一番苦労するところですが、育児も両立されているとなると、なおさら大変ですよね…。ところで、今は、英語をどのようなお仕事に使われているんですか?

本社がアメリカにあるのですが、日本の営業の人たちが進めている案件の中で、イレギュラーな条件の案件について、本社に事情を説明して、承認を取る、ということをしています。

― やり取りはメールや電話ですか?

そうですね。メールでのやり取りは毎日ですが、急ぎのケースや複雑なケースでは、電話会議で直接説明をします。

― 電話会議で英語に困ることはもうないですか?

相手の言うことは分かりますし、日本側として伝えなければならないことは伝えられます。ただ、困るのは、たとえば会議時間が30分しかない中で、相手に29分くらい話されてしまって、割り込めず、こちらの言いたいことが言えずに終わってしまう、なんていうことがあります。それは英語力というよりも、「割り込んで話せるマインド」が必要なのだと思います。

― それについては、慣れるしかないんでしょうか?

やはり練習が必要だと思うので、先ほど話した会社内での英会話レッスンの先生に相談して、割り込んで話す練習をさせてもらっているところです。

― そういうカスタマイズレッスンをしてくれるのはいいですね!

そうですね。プレゼンの前には、その原稿を作っていって、プレゼン練習をさせてもらう、ということもできます。

― ほかに、今の英語力について課題に思っていること、伸ばしていきたいところはありますか?

自分が使えないけれどもネイティブが使っている表現で、それを加えるだけでとても分かりやすくなる、というような表現があります。そうした表現を身につけていきたいな〜と思っています。周りに良いお手本になる英語がたくさんあるので、それをインプットしていきたいですね。

― やはり、お仕事など自分と関係のあるところで、実地でインプットしていくのが一番ですよね。

そうですね。それから、インプットといえば、TEDのスピーチなども面白いものがたくさんあるので、TEDスピーチのシャドーイングなどもいいな、と思っています。

― シャドーイングは本当におすすめです!一度身に付ければ、何を題材に使ってもいいですし。映画やドラマを使うのもオススメですよ。

― お仕事をしながらの英語学習はとても大変ですよね。特にISSやサイマルのようなハードな学校の課題をこなしていくのはとても大変だったのでは、と思いますが、どうして続けてこられたと思いますか?

そうですね。たぶん、その都度その都度、TOEIC800を超えたい、次は900を超えたい、と目標を持っていたからじゃないかと思います。

― 今、英語をお仕事に使えるようになって、そんな自分自身を振り返ってどう思っていらっしゃいますか?

使っていなかった頃と比べて、遥かに「楽しい!」です。たとえば、電話会議でしか話したことのない、顔を合わせたこともない海外のメンバーたちと一緒のチームとして、一体感をもって仕事ができたり、そういうメンバーに社内のAwardにノミネートしてもらって、自分の仕事を評価してもらえたり。あとは、アメリカ人の日本人とは違うカルチャー、特に相手のことをストレートに褒めたりできるところも素敵だな〜と思います。

― 素敵ですよね〜☆ では、英語でのコミュニケーションにおいて、何か気をつけていることはありますか?

そうですね。日本語のときもある程度は気をつけますが、英語のときには特に、まず結論から話したり、まず聞きたいポイントから聞いたり、ということに注意しています。そうでないと「何が言いたいの?」「何が聞きたいの?」と言われてしまいます。

― なるほど〜。そうですよね。ポイントをクリアにするということが特に大事ですよね。

― では、最後に、いま英語学習をがんばっている方、いつかは仕事で使える英語力を身につけたいと思っている方に、励ましのメッセージをお願いします!

「いつかじゃなくて、今やろう!」

英語をやろう、やろうと思っているなら、1日でも早く始めてください。とにかく一歩、何でもいいです。タニケイさんのレッスンに行くでも(笑)まずは何か行動しましょう〜!

あとは、何か目標を作ると良いと思います。TOEICもいいですし、スピーキングを伸ばしたかったら、TOEIC SWやGTECなどを受けて、まずは最初の時点の実力を知って、自分の課題を見つけたら、それを伸ばしていく、ということが大事だと思います。

テキストについては、色々な本に手を出すよりも、「これ」と思ったものを徹底的にやり込むのがおすすめです。私の場合には、単語であれば、中村澄子さんの文庫サイズの単語集をひたすらやりました。何度も繰り返して、TOEICを受ける直前には、その単語集の中には知らない単語はない、という状態にしました。

― そうですね。私も色々本は買いましたが、その中から気に入った本だけを何回も解いていました。力強い応援メッセージと具体的なアドバイスをありがとうございました!

インタビュー後記

ゆかりさんのインタビューを終えて、やはり英語学習を続けて成果を出せる人というのは、その都度目標を持っていたり、その時々の状況に応じて柔軟に学校や学習の仕方を変えて、続けやすくする工夫をしているんだな〜と思いました。

何かを続けようとするときに「意志」に頼るのはとても危険です。よほど精神力の強い人以外は、「意志」に頼るのではなく、(1)目標を細かくもって達成感を味わう、(2)自動的に続けざるを得ない状況に自分を置く、(3)続けたくなるような楽しいことをする、(4)効果を感じやすくする、といった工夫をするのがオススメです。

もし、なかなか英語学習が続かない、という方がいたら、ぜひ今の自分の状況を見直してみてくださいね!できることから、一つずつ、行動に移してみましょう!

タニケイ

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タニケイプロフィール

谷口 恵子(タニケイ)

プチ・レトル株式会社 CDO
ワクワク英語学習コーチ
TOEIC ・TOEFLリスニング満点
Street Academy Platinum Teacher

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